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藤井が、日々の気づき、学びをテーマごとに綴ります。

名前: 藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム代表
(株)アンテレクト代表取締役

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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新・資本論

2002/01/28

本書は、アメリカとイギリスでベストセラーとなった『The Invisible Continent』の邦訳である。著者は、イギリスのエコノミスト誌で5人の「現代社会のグル」に選ばれた大前研一。『企業参謀』をはじめ、数々の名著を生みだしてきた著者だが、その鋭い分析と時代を見抜く目は、本書でも健在である。


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       http://www.kfujii.com/TCY02.htm
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=今週の選書=
     ■新・資本論 / 大前 研一■

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 大前研一氏の新・資本論をお届けします。本書はアメリカとイギリスで出版
 されベストセラーになりました。後に和訳され日本で出版されたものです。

 【1】

 現代社会において、もはや手つかずの新大陸など残されていない!と考え
 られている。しかしここ50年ほどの間に新大陸は現れた。

 ただし、それは実体のある陸地ではない。我々の頭の中だけに存在する「見
 えない大陸」である。そこには4つの空間が並存している。

 まず「実体経済の空間」だ。今でも地元の商店は商品やサービスを提供し
 てくれる。つまり"クリック&モルタル"の"モルタル"の部分だ。

 次に「ボーダレス経済の空間」だ。もはや国境は意味がない。消費者も投
 資家もより税金の安いところで取引をしようとする。

 次に「サイバー経済の空間」だ。これはコンピュータと通信技術が生み出
 したサイバー空間のことである。

 【2】

 最後に「マルチプル(倍率)経済の空間」である。これは数学的に作り出
 された数字が作り出す経済のことである。

 例えば、企業に対する期待値が企業の価値をハネ上げる。アマゾンが利益
 がゼロのころから他の企業をいくつも買収できたのはそのためである。

 今や、ほとんどの人が4つの経済空間と関わっている。目に見えない大陸
 の経済空間は 身近なものになった。

 にも関わらずビジネスでも政治でもリーダーたちは旧世界を前提に判断し
 ている。

 例えば、日本政府は1世紀前のケインズ経済学に基づき不要な道路や橋を
 建設している。多くの大企業も実体経済しか見えずに四苦八苦している。


 【3】

 これから成功する企業はこれら4つの経済空間のすべてに調和でき、今ど
 こにいて、何をすればよいかを適切に認識する能力を磨く企業である。 

 例えば新大陸では、知識、サービス、資本は簡単に流通する。そのため国
 や企業による市場のコントロールはできない。消費者が市場で力を持つ。

 またそこは体制もインフラも開発途上の地である。将来を予測することは
 不可能である。だから新大陸に資源をすべて投資すべきではない。

 ただこれまでの地域社会や、旧世界の有力な人脈などは役に立たなくなる。
 この世界では膨大な額のお金が生産や消費とは無関係に、個人の気分で取
 引されているのだ。


 【4】

 企業がこの新大陸で成功するには、まずプラットフォーム(スタンダード)
 を形成し、多数の人々を仲介し簡単にコミュニケーションできるようにす
 ることが重要である。

 例えば、クレジットカードの世界では、ビザとマスターがプラットフォー
 ムとなった。この2社がスタンダードとして他を飲み込んでしまったのだ。

 しかし彼らとて、物流ではフェデックスというプラットフォームを活用す
 る。そして複数のプラットフォーム企業が一つの会社のように機能する。

 これからの企業は、自社をこうしたプラットフォームにあわせて調整する
 ことである。それにより自社のサービスがプラットフォームになる。


 【5】

 新大陸で成功するには、新しい経済特有の道具の使い方、消費者へのアプロ
 ーチ、製品によって「新たな価値創造」を追求することである。

 しかし、残念ながらこれまで成功してきた大企業がこれに成功した例は聞い
 たことがない。それは犬を猫に作り変えるくらい難しいことのようだ。

 旧い大企業には過去に確立された考え方がある。例えば、"自社の能力を知り、
 狙う顧客のニーズを知り、それを競合以上に満たすこと"が戦略であった。

 しかしもはや顧客も競合も定義できない。旧い戦略論は役立たないのだ。結
 局、大企業はこうした旧い考えを捨てることからはじめなければならない。
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