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藤井が、日々の気づき、学びをテーマごとに綴ります。

名前: 藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム代表
(株)アンテレクト代表取締役

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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プロの残業術

2009/09/18

残業する技術。日本では残業をしない仕事術がもてはやされている。ただでさえ、この20年で日本は祝祭日を増やした。時短がそれだけ進んだのに、ここ2、 3年はそれが極まり、残業そのものを罪悪視する風潮だ。以前は、まだメリハリがあり「やるときはやる!」という言葉が職場で聞こえていた。ところが今や効 率化が金科玉条のようになり、残業そのものが「おバカさんの居残り」とされている。


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残業する技術

【1】

日本では残業をしない仕事術がもてはやされている。ただでさえ、
この20年で日本は祝祭日を増やした。時短がそれだけ進んだのに、
ここ2、3年はそれが極まり、残業そのものを罪悪視する風潮だ。

以前は、まだメリハリがあり「やるときはやる!」という言葉が職
場で聞こえていた。ところが今や効率化が金科玉条のようになり、
残業そのものが「おバカさんの居残り」とされている。

大不況で仕事がなくなり「ノー残業」信奉者の望むように残業その
ものがどんどん職場から消えている。会社は残業手当を減らし、ワ
ークシェアリングで人を解雇せずに人件費を抑制できる。

だが、あなた個人は本当にそれでいいのだろうか?無理な改革がも
たらす取り返しのつかない犠牲者になりはしないだろうか?

【2】

90年代に実施された「ゆとり教育」は、たんに子どもの学力を下げ
てしまったという反省が深い。そして、ゆとり教育の失敗は、舞台
を買えて社会に忍び込みつつあるのだ。

それは「ゆとり企業社会」であり「ノー残業」をうたう社会だ。ゆ
とり教育と同様、ゆとり企業社会の押し売りの犠牲になるのは、あ
なた自身なのだ。

ゆとり企業社会など、幻想でしかない。人が職場で苦しむのは職場
の人間関係や過剰なノルマなどによるストレスだ。労働時間の長さ
ではないのだ。

競争の中で勝ち抜くには、必要な実力をたくわえる必要がある。そ
のためには、会社のため、そして何よりも自分のためになる仕事を
見つけ出し、残業することが絶対必要だ。

ただし、むやみやたらと残業しても、あなたのスキルアップにはつ
ながらない。残業とは、自分のためのものだ。だから、私は「Overtime
 is my time.」「残業時間は私の時間」と主張し続けている。

【3】

4年目以上の社会人、つまり会社ですでに戦力とされている人にと
って「Overtime is my time.」とは、楽しんでする自分のための残
業、すなわち「私的残業」だ。

もし、残業をつらく苦しいものだと感じているなら、その意味や意
義を変えるべきだ。本当に意味のある仕事をして自分を成長させる
ためには、忍耐を強いられる残業を続けていてはいけない。

残業は、自分のためにやるべきものだ。だから、楽しくなければい
けない。楽しさを感じるには、自分がもっとやりたいと思うような
姿勢になれるかどうかが大切だ。

たとえば、自分にご褒美を与えるのは古くて新しい手だ。大きな企
画を通した時やプレゼンテーションを成功させたとき、同僚との飲
み会「職場酒」に流れず、最新の携帯電話でも自分に買ったらいい。

または、月初にタスクを書き並べておき、一つ終えるたびに赤ペン
で塗りつぶしたり、シールを貼るというのもいい。私は一日に1冊
の読書を自分に課している。

もちろん簡単なことではない。そこで方眼のついた大型模造紙を自
宅に貼り、1冊読むごとにシールを貼ることにした。これは本当に
励まされるし、大人でも楽しい。

【4】

ノー残業の問題点の1つは「優先順位仕事術」の乱用だ。優先順位
をつけて仕事を進めるには200%賛成だが、盲点もある。

それは、「劣位に置いた仕事に着手できる時間的余裕が後で必ず来
る」という前提条件のある人しか使えないということだ。

言いかえると、毎日時間的余裕のない人は、劣位の仕事をいつまで
たってもできないのだ。これでは機能不全に陥ってしまう。

劣位の仕事とはいえ、結果や返事を待っている人がいる。ある仕事
を数カ月も1年も抱え込むなど、プロとして失格だ。

こういう劣位の仕事が溜まるとストレスになる。時間のかかるタス
クなら、残業で一気呵成に終わらせることだ。目鼻をつけてから帰
宅するだけでも、ストレス軽減になるはずだ。
 
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■■選書コメント
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本書は、珍しい残業術のすすめです。昨今の、残業を「悪」とする
風潮に異を唱え、あえて残業を勧めた上で、正しい残業のやり方を
紹介します。

普通、ビジネス書は、アンチ残業です。効率的に仕事をこなし、早々
に帰ることを推奨します。最近は「ワークライフバランス」という
言葉が普及し、多くの会社が残業規制をしているのでなおさらです。

しかし、よく考えてみると「残業は悪」を声高に叫んでいるのは、
会社の側です。残業されると人件費負担が大変なことになりますか
ら、会社は残業を減らしたいのです。

それを真に受けていると、取り返しがつかなくなるかもしれません。
就業後に遊びや勉強もいいですが、人が成長するのは、何といって
も仕事です。成長機会を減らして、損をするのは個人です。

効率化のスキルと称して、時間短縮の小ネタを指南するビジネス書
がたくさんあります。もちろん覚えて損はないですが、本当は、そ
こで浮いた時間で何をするかが重要です。

早々に退社するのはいいですが、周りは残業でめきめきと力をつけ
ているかも知れません。長い目で見たら、大きな差になります。

もちろん、ダラダラ残業するのは、意味がありません。たとえば、
本書が勧めるのは「残業では、昼間と違う仕事をすること」です。

著者は、世界を舞台に活躍する現役のコンサルタントです。そんな、
典型的なデキるビジネスパーソンになれたのは、残業したからだと
著者は言います。そのノウハウを凝縮して紹介してくれます。

仕事を通して成長しようと考えている人や、働き方を模索している
ビジネスパーソンにとっては「バイブル」となり得る本です。読ん
でおくべき1冊です。
 
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