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2002/07/12
マーケティング・プロフェッショナリズム■エクセレント・マーケターの思考技術

マーケティング・プロフェッショナリズム■エクセレント・マーケターの思考技術

マッキンゼー・マーケティング・グループ発の論考を集めています。多くの日本企業で重要性を増しているマーケティングの分野で、プロとなる人の基本を紹介しています。


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■■        ビジネス選書&サマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 9799部>━━
=今週の選書=
       ■マーケティング・プロフェッショナリズム■
        エクセレント・マーケターの思考技術
    山梨 広一、菅原 章、梅里 慶子、日比野 智彦、福嶋 俊造
                            ダイヤモンド社
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■■           今週のサマリー

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マッキンゼー・マーケティング・グループ発の論考を集めています。多くの日
本企業で重要性を増しているマーケティングの分野で、プロとなる人の基本を
紹介しています。

【1】
  
人材は競争力の源泉。これは常に正しい企業経営の基本であるが「どのような
人材が重要か」「どうすればその人材が企業競争力を左右できるのか」の答えは
時代や環境によって異なる。

マッキンゼーの調査は「好業績企業はベンチが強い」という結論だ。つまり「優
れた業績を継続して達成できる企業は、次代の経営陣、リーダーの層が厚い」

日本では従来の業界構造や事業モデルが行き詰まっている。大所高所から判断
し、新たな方向性を示し、資源をシフトできるマネジメント人材が必要である。

また、新しい成長には新しい行動が求められるため、組織を変革し、社員を変
革に向けて駆り立てる変革リーダーが必要である。

こういうとすぐ「マネジメント人材か、変革リーダーか」という二者択一にな
る。しかしトップマネジメントなら、双方の資質をもつ必要がある。

【2】

企業が再び成長するためには「プロフェッショナル人材」が必要だ。

技術、財務、マーケティングなど特定の分野で"高度な技能"と"幅広い経験"
を持ち、これに基づきユニークで大きな価値を生み出せる人」のことだ。

「プロフェッショナル人材」は次の3つの条件を満たす。

1)本質を理解している。「頭で理解する」ことに加えて、実践の場で「繰り返
し」を重ねている。

2)技能を習得している。体系化された高度な技能を継続的に習得し、それを
実践で活用できる。自分の勘、経営、成功体験に頼らない。

3)基本へのこだわりをもっている。自分の専門分野では、基本を徹底する。
状況に過剰に影響されたり正論から外れたりしない。

【3】

今、日本企業に求めるのは「ブレークスルー」である。旧い型を破り、新たな
機会と成長を生み、企業と業界の行動様式を転換し、組織や人を変革すること
である。

この「ブレークスルー」を可能にするのが「プロフェッショナル人材」である。
本質に対する理解と、独自の洞察が殻を破るのだ。

マーケティングでいえば、その本質に基づいた顧客理解が、従来の慣習を打ち
破る商品や事業システムを生みだす。

自社の戦略が求める「プロフェッショナル人事」を育成・活用できる企業だけ
が「停滞する市場」や「自分の殻」を打ち破り勝ち組への切符を手に入れる。

【4】

企業にとって成長は欠かせない。しかし日本の企業は成長だけを求めたため、
資産の健全性、収益性で苦しむ羽目になっているという意見がある。

だが過去の事例を見ても、業績の統計を分析しても株主価値の最大化、顧客価
値の向上、雇用創出を同時に実現するには、継続的成長しかない。

新たな成長を生み出すには、まず市場を別の目で見ることだ。どんな市場も一
色ではない。どこかに異なるニーズを発する部分が必ずある。

それを斬新な切り口で再定義する。そしてそのニーズを斬新なやり方で満たす。
独自の視点で見つけた顧客ニーズを充足する手段を設計するわけだ。

こうして、自社ならではの視点で見つけた新しい顧客ニーズにぴったりくる、
斬新なビジネスが作れれば、需要は創造され、新しい成長機会が生まれる。


【5】

プロフェッショナル・マーケティングは、"ビジネスモデル"だけでなくそれを
実行する"組織"をも統合的に再設計する。

特に、マーケティングで成果をあげるためには担当部門だけでは無理だ。組織、
企業行動など、いつも全体を視野に入れ、巻き込まなくてはならない。

さらに、これからは自らの発想や行動を他企業にもオープンにし、共有するこ
とも必要になる。顧客理解は共同で進め、それにどう対応するかで競争する。

こうすれば、今まで見えなかった需要が発掘できる。もしあなたの企業にその
ニーズを満すことができれば、必ずもう一度成長することができるはずである。

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■■          今週のコメント

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今回の選書は、マッキンゼーのマーケティング部門の最新の方法と技術と戦略
を紹介しています。企業の抱えるマーケティング上の問題を解決し、良い結果
を出すためのヒントがちりばめられています。

中身はマッキンゼーの出版する「マッキンゼー・クオータリ」という雑誌から
マーケティング関連の論文を抽出して訳したものです。まあ「ハーバード・ビ
ジネス・レビュー」誌の書籍版、BCGの「戦略マーケティング」と同類です。

章によってあたりはずれがありますが、読破には、マーケティングの基礎知識
や実務経験が必要になると思います。

でも「マーケティングの本質」として語られた部分は、これまでマーケティン
グになじみの無い人にも、参考になるはずです。

実は、私のようなコンサルもマーケティングが大事なんです。なにせお客さん
には先生と呼ばれますが、そのお客さんがいなければただのプーですから。

かといって医者と同じで売込みができない仕事なんですね。誰だって売込みに
来た医者にかかりたくはないでしょう?だからマーケティングが必要なんです。

▼本書の詳細・買いたい人は、以下をご覧ください。(本書は送料無料)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478502072/tachiyomi-22

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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