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2004/02/27
モチベーション・ストラテジー

モチベーション・ストラテジー

成果主義を導入してはみたものの、現場の士気は下がる一方で「組
織が活性化しない」「社員のモチベーションが上がらない」などと
悩む人事責任者は少なくない。
原因は「人の気持ち」を汲み取った組織マネジメントが行われてい
ないことにある。本来、企業の競争力とは、企業とそこで働く人の
「相思相愛」状態から生まれるものなのだ。


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■■       ビジネス選書&サマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 20750部>━
=今週の選書=
■■モチベーション・ストラテジー
■■小笹 芳央(著)
■■PHP研究所
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■■  選書サマリー

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社員のやる気を高め、それを利益に変えるユニークかつ具体的な手
法を一挙公開します!

【1】

成果主義を導入してはみたものの、現場の士気は下がる一方で「組
織が活性化しない」「社員のモチベーションが上がらない」などと
悩む人事責任者は少なくない。

原因は「人の気持ち」を汲み取った組織マネジメントが行われてい
ないことにある。本来、企業の競争力とは、企業とそこで働く人の
「相思相愛」状態から生まれるものなのだ。

ところが現実には「企業は人なり」という経営者の理念が、単なる
お題目になっているケースがほとんどだ。こうした企業には成果主
義のような「外科的療法」より、むしろ「漢方薬的」な「体質改善
療法」が必要だ。

そこで提案したいのが組織の新陳代謝を促すことと、組織成長のス
テージに応じて起こる病気を診断し治療するという、2つの方法だ。

【2】

企業と社員の関係は、今や「相互拘束時代」から「相互選択時代」
にと変わりつつある。年功序列や終身雇用によって互いが縛られる
ことなく、選び選ばれる関係になろうとしているのだ。

個人が企業から選ばれるために自己価値を高める必要があるように、
企業も個人に選ばれるようにならなくてはならない。誰もが簡単に
転職する社会では、働きたいと思ってもらえる会社と、いても意味
がないと思われてしまう会社との二極化が進んでしまうからだ。

魅力的な企業の条件として、組織の新陳代謝力が挙げられる。すな
わち、会社への入り口管理「エントリーマネジメント」と、出口管
理「エグジットマネジメント」を進めることだ。

企業の競争力の源泉は、ハードからソフトにシフトした。今日、企
業が掲げるテーマは「提案型ビジネス」「コンサルティング」「ソ
リューション」など、人材レベルで成否が分かれるものばかりだ。

だから、新人採用にこれまで以上に力を入れるべきなのだ。

【3】

エントリーマネジメントを行ううえで、大切なのは次の4つだ。
・人材力が事業戦略を決めると考え、人材ありきの発想を究める
・入りたい人材を選ぶのではなく、採りたい人材を口説く
・会社の中に人材を入れるのでなく、人材の中に会社を入れる
・エントリーマネジメントは、最良のモチベーション向上策である

人材を、事業戦略のためのスキルと考えるのは間違いだ。「頭数の
増員」という発想を捨て、質の高い共感者を創造することに注力す
べきだ。むしろ、テクニカルスキル重視の選考は、事業環境が変わ
れば、成果に結びつかない可能性が高い。

このように視点を変えると、エントリーマネジメントは「営業活動」
だということがわかる。適切な人材採用を行えば、人材育成やモチ
ベーション維持のためのコストをトータル的に下げることができる。

【4】

「エグジットマネジメント」の重要度も大きい。「相思相愛」の関
係は永遠ではなく、企業も個人もさまざまな事情で変化を強いられ
るからだ。

関係の解消は、関係を構築する時よりずっと大きなエネルギーを要
する。だからこそ、定年による一律的な代謝ではなく、つねに代謝
できる環境をつくっておかなくてはならない。

有効な方法がいくつかある。例えば、次のようなものだ。
・「人事評価の多頻度化」
・「人材データベースの構築」や「社内労働市場の構築」
・「自己選択型の研修」「会社選抜の研修」
・「選択定年制」や「役職任期制の活用」

つねに過去の慣性を清算し、あらたな役割を頻繁に確認させること。
さらに社内の流動化を促して、自分の商品価値を認識させる作業も
重要だ。

個人と会社との関係の見直しや、互いの期待値のすりあわせを常時
行うようにすれば、大きな認識のズレが生じることもなく、相互理
解を深めることが可能となる。つまり「リ・エントリーマネジメン
ト」こそ「エクジットマネジメント」のかなめなのだ。

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■■ 選書コメント  
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本書は、職場における組織のモチベーションの向上をテーマにした
本です。私も仕事柄、多くの経営者と接しますが、組織の活性化、
そして従業員のモチベーションは、経営者永遠のテーマです。

あえてそれに挑戦するのが本書です。著者、小笹芳央氏は組織のモ
チベーション向上が専門のユニークな経営コンサルティング会社
「リンクアントモチベーション」の社長です。

著書はまた、数々のユニークな人事制度で知られるリクルートで十
数年、人事を勤めた経歴の持ち主でもあります。著者のこうしたキャ
リアをベースにしたモチベーション向上の手法を、本書では極めて
具体的、実践的に紹介しています。

その技法とは、例えばエントリー、エグジット、ビジョンのマネジ
メントに加え、イベント、スペース、人気者の活用に至るまで様々
です。

一般にモチベーションの向上というと人事制度に手をつけがちです。
例えば、成果主義などが多くの会社にも導入されます。あたかも機
械を最新にすれば工場の生産性が上がるように、制度を最新にすれ
ば従業員のモチベーションも上がるかのようです。

さらにひどい経営者は、モチベーションの問題を人事部長とコンサ
ルタントに丸投げします。しかし、これは会社経営にとって、本来
最も重要な人の問題を、部下や外部スタッフに丸投げしているわけ
で、厳しい言い方をすれば経営者の職務放棄です。

こと組織のモチベーションの問題に関しては、制度だけではどうに
もなりません。組織を構成しているのは生身の人間だからです。制
度よりも中身、つまり人に直接働きかける必要があります。

では、具体的にどうすればいいのでしょうか?例えば心理学を駆使
したり、コーチングを使うのも一つのやり方です。本書にあるよう
な手法も、一度試してみる価値がありそうです。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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