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2004/09/10
図解 創造的仕事の技術

図解 創造的仕事の技術

仕事上の約束は本来、守らないと取引停止になるか、下手をすれば
訴えられるほど重要なことだ。期日や金額を守るのは、基本の基本
だから、必死の覚悟で守らなくてはならない。
一方、大前提となる「やって(できていて)当たり前」のことや、
約束してない約束だが、暗黙の了解事項は、破ると「苦情」になっ
たり「不信感」をもたれたりする。


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 25,007部>━━
=今週の選書=
■図解 創造的仕事の技術
■忰田進一
■ソフトバンク パブリッシング
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■■  選書サマリー

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居酒屋チェーン「和民」を成功に導いたカリスマ・コンサルタント
が明かす仕事の技術です。

【1】

仕事上の約束は本来、守らないと取引停止になるか、下手をすれば
訴えられるほど重要なことだ。期日や金額を守るのは、基本の基本
だから、必死の覚悟で守らなくてはならない。

一方、大前提となる「やって(できていて)当たり前」のことや、
約束してない約束だが、暗黙の了解事項は、破ると「苦情」になっ
たり「不信感」をもたれたりする。

ところが、あなた自身に「約束している」という自覚がないと、こ
ういったことは、すべて意識の中から外れてしまう。そして無防備
に毎日過ごすことになる。

あなたの上司が、あなたに「約束した」と思ったら、それは約束な
のだ。たとえ誤解から生じたものでも、一度「約束を守れない奴」
と烙印を押されたら、生きていけないのが仕事の世界なのだ。

【2】

会社で仕事をする上で大きな約束ごとがホウレンソウだ。「部下」
をやっているうちは、なかなかわからないが、上司になるとホウレ
ンソウの重要さが身にしみる。

ホウレンソウは現物、資料など、進行のプロセスがわかる物を準備
して行う。上司はホウレンソウを積み重ねて、判断を作っていく。
つまり新しい判断ができないホウレンソウは意味がないのだ。

また、上司(の仕事の仕方)しだいで、報告の仕方の良し悪しの基
準は変わる。もちろん、基準は変わっても、5W1Hといった基本
要件は変わらない。

ホウレンソウの大きな課題は「必要な情報を、必要な時までに、必
要な相手に」伝えることだ。ただし何が必要で、いつ、誰に報告す
べきかに関する判断は報告者であるあなたが行わなくてはならない。

なお、ホウレンソウは、報告する側・される側、双方にとってコミ
ュニケーション・スキル向上の実践訓練になる。「プロセス、結果」
の両方から学習できるからだ。この機会をぜひ利用したいものだ。

【3】

インターネットが普及してから、必要な情報が、瞬時に、しかも無
料で、万単位で、検索できるようになった。だから、ブックマーク
(お気に入り)の管理が、これからの情報調査のポイントになる。

ここで、気をつけたいことがある。それはインターネットで調べた
ことだけを「すべて」と思わないことだ。

いくらあなたが完璧に調べたつもりでも、それはごく一部「インタ
ーネットに載っていた情報」に過ぎない。いつも「それだけではな
い」ということを忘れてはいけない。

また、インターネット時代には情報が簡単に手に入るからこそ、「更
新」「選ぶ眼」「著作権」などに注意を払うべきだ。確かな知識を
つければ、それに伴って選ぶ能力もついてくる。

これからは、知識と情報は誰でも知っているものになり、知ってい
るだけでは、価値がなくなる。あなたは知識や情報を使って「知恵」
を生み出さねばならない。あなたの会社で「あなただけの知恵」を
持てば、おのずとあなたの価値は高まるはずだ。

【4】

「戦略」という言葉があるとおり、ビジネスの世界は「戦い」だ。
ビジネスが戦いである以上「勝つ」ことが基本だ。仕事の知恵も戦
いに「勝つ」ことを目的にしなければならない。

あなたのアンテナが、戦う、勝つという方向に向いていなければ、
必要な知識も情報もキャッチできない。反対に「どうしたら勝てる
か...」と考えれば、発想の転換が必然的にできるはずだ。

知恵をいきなり手に入れようと、「ハウツーものやノウハウもの」
の書籍に手を出すのはいただけない。ハウツーもノウハウも、事例
であって、あなたにも使える方法論とは限らないからだ。

ノウハウもの、ハウツーものの本は、あなたが時代の変化を織り込
み、知恵にしながら読むことではじめて参考になる。手引書のよう
に読むだけでは「考えない人間」になってしまい、かえって有害だ。

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■■ 選書コメント  
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仕事の基本は、会社に入っても意外と教えてもらえません。もちろ
ん名刺の渡し方や挨拶の仕方、ビジネス文書の書き方などは、入社
時の研修などで習得できます。また業務に関することは、配属時に
時間をとって丁寧に教えてもらえます。

しかし、もっと一般的なこと、たとえば会議の進め方や、議論の仕
方、アイデアの発想法、プレゼンの仕方などは、仕事をする上で重
要でありながら、誰にも教えてもらえません。

結局、業務の中で、上司や先輩のやり方を盗むことになります。だ
から、職場に良いお手本がいないと悲惨です。下手をすると何も学
ばずに、歳月だけを重ねてしまうことになります。

そこで、たまには本書のような書籍を読んで、自分の仕事を確認し
てみる必要があります。社会に出て、ある程度キャリアを積んだ人
には当たり前のことも多いでしょうが、発見もあるものです。

社外の人とつきあってみると、これまで自分にとって当たり前だっ
たことが、実はかなり特殊だったことに気づくことがあります。こ
うした書籍を読むことで同じような経験ができるはずです。

もちろん、仕事の仕方を書籍だけで学ぶのには限界があります。必
ず実践が必要です。そこで自分の会社を利用させてもらいます。会
社で、書籍で学んだ理論を実践するのです。

特に将来「独立したい、転職したい」と考えながらも、ワケあって
現状に甘んじている人は、現在置かれた境遇に意味を見いだすのが
なかなか難しいと思います。

そんな境遇を最大限に生かすなら、職場をビジネススキル道場と位
置づけ、本書にあるような方法を実験する場にすることです。こう
すれば、職場で応用力のある人材になる訓練ができ、退職までの時
間を無駄にせずに済むはずです。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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Tel.(03)6273-7950
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