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2006/11/10
香港大富豪のお金儲け７つの鉄則
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香港全体の面積は、東京都の約半分しかないが、そこでつくられる
華僑資産は、日本の国家予算にも相当すると言われている。
大学を卒業した後、私は、岡三証券という準大手証券会社の香港法
人で働きはじめた。香港に住んで18年たったころ、私は、あらゆる
贅を尽くした華僑富豪の豪邸に招待された。
日本の平凡なサラリーマン家庭で育った私は当初、なぜ大金持ちが
たくさん存在するのか、こうも自分と違いがあるのか、疑問を持っ
た。
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■■ ビジネス選書＆サマリー
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━＜読者数50,293部＞━
■今週の選書
■香港大富豪のお金儲け７つの鉄則
■林和人／幻冬舎
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華僑の資産運用を手がけた著者が香港投資家の鉄則を明かします。
【１】
香港全体の面積は、東京都の約半分しかないが、そこでつくられる
華僑資産は、日本の国家予算にも相当すると言われている。
大学を卒業した後、私は、岡三証券という準大手証券会社の香港法
人で働きはじめた。香港に住んで18年たったころ、私は、あらゆる
贅を尽くした華僑富豪の豪邸に招待された。
日本の平凡なサラリーマン家庭で育った私は当初、なぜ大金持ちが
たくさん存在するのか、こうも自分と違いがあるのか、疑問を持っ
た。
その後、華僑投資家のふところに飛び込み、彼らの資産運用を手が
けているうちに、大金持ちとなっていくうえでの絶対的な鉄則があ
ることに気がついた。
私は、その香港富豪の鉄則に従い、彼らのお金を運用した。その結
果、30歳から34歳までの５年間に、それまでの年収の20年分を稼ぎ、
香港の証券会社のオーナー経営者となることができた。
【２】
大金持ちが従う鉄則は７つある。これを正しく、繰り返し実践すれ
ば、誰でも大金持ちになれる。
鉄則を語る上で、まず押さえてもらいたいのが、以下の2点である。
・「不労所得」を活用するということ
・お金は「経済的合理性」でのみ動くということ
「金持ち父さん」シリーズの著者、ロバート・キヨサキ氏も、金持
ち父さんになるためには、不労所得を持たないとだめだと断じてい
た。
しかし、ライブドア事件や村上ファンドの問題を見ても分かる通り、
不労所得には、大きな落とし穴が存在する。不労所得だけの人生で
は、人格形成や人間関係にひびが入ってしまうのだ。
【３】
鉄則１は「経済的合理性を第一に考える」ということだ。経済的合
理性とは、「感情」に流されず、「シンプル＆シャープ（単純明快）」
にお金儲けのために行動することだ。
しかし、サラリーマン的な発想や行動パターンの多くが、経済的合
理性を欠いた、お金儲けの役に立たないものだ。
例えば、株式市場は「企業が翌年に稼ぐ利益」「日本銀行が決める
金利」「需要（需要と供給）」「市場心理（人間の心理）」に左右
される。
情報と感情に流されることなく、4つの要因だけを考えて、的確に判
断すれば、株式市場を読み間違えることはないのだ。
この鉄則を貫くためには、まず、自分で感情をコントロールし、そ
の行動がお金儲けにつながるかどうかを考えてみるべきだ。
【４】
鉄則２は「お互いに儲ける」ことだ。お金の集まるところには、必
ず人が集まる。また人の集まるところにお金は集まる。お金持ちに
なるには、良い人脈が不可欠だ。
同じ時間を過ごすなら、会社の人間と居酒屋に行くよりも、遠くて
大きな目標のための人物と付き合うべきだ。
自分から趣味のサークルや、投資のための勉強会、インターネット
で同じ目的を持った仲間を探すべきだ。きっとあなたの人生を豊か
にしてくれるはずだ。私も、華僑の人々と出会ったことが、自分の
ビジネスに好影響を与えた。
そして、不労所得が不可欠という考え方からすると矛盾しているよ
うだが、労働以外の趣味の世界も含めた今の仕事を極めなければ、
お金は儲からない。
なぜなら、きちんとした仕事ができない人物には、誰も魅力を感じ
ないからだ。魅力がなければ、良い人脈ができるはずはなく、結果
的にお金も集まらないのだ。
華僑投資家は、第１世世代は、誰もが本業でも成功している。人生
にはハードワークの修業時代も必要なのだ。
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■■選書コメント
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香港に在住する富豪の投資行動から、莫大な資産を築く上で必要不
可欠な原理原則を学び、自らの投資生活に役立てることを目指す本
です。
著者は、日本の証券会社の営業マンとして香港に駐在、その間、複
数の華僑たちと交流してきた人物です。彼らから学んだ鉄則に従っ
て自らも富を築き、今では証券会社の経営者となっています。
著者が、こうした体験の中から学んだ、お金や人生に対する考え方
が、７つの鉄則としてシンプルに、様々なエピソードを織り交ぜな
がら紹介されています。
特に、その鉄則を著者自身がどう活かして現在の資産を作り上げた
のか、また、お金を得た後にどんな問題に直面し、それをどう乗り
越えたのかにまで触れており、強い共感が持てます。
著者と華僑たちとの交流は、回顧録風にまとめられていて、物語と
しても楽しく読めます。紹介される鉄則もたった７つですし、何と
言ってもお金がテーマですので、読んでいて飽きません。
もちろん、具体的な投資のアドバイスが紹介されているわけではあ
りませんので、そのまま自分の投資活動に活かして金持ちを目指す
などということはできません。
もし、著者の半生を「特殊な世界に生きる人の特殊な話」と考え、
それ以上興味が持てなければそれまでです。しかし、特殊な体験の
中から本質を見出し、自分に役立てたいという意欲を持てるなら、
間違いなく興味深い一冊になるはずです。
様々な分野で投資を実践中の方、これから投資に挑戦したい方、投
資に失敗してひどい目にあったことがある方、将来は何としてもお
金持ちになりたいと野心を抱く方などには、お薦めしたい一冊です。
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