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2006/11/17
自分の小さな「箱」から脱出する方法

自分の小さな「箱」から脱出する方法

誰にも気づかれないからと、障害者用スペースに車を駐車したこと
はないだろうか?耳触りのいいことを言いながら、部下をいいよう
にこき使ったことはないだろうか?
あるとき、上司がこんなことを打ち明けた。「待ち望んだ休暇がき
てやっと家族と過ごせると喜んでいたとき、サンフランシスコの会
議に出て欲しいと連絡が入った。


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数50,637部>━
■今週の選書
■自分の小さな「箱」から脱出する方法
■アービンジャー インスティチュート/大和書房
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あなたをとりまく人間関係のトラブルを、一挙に解決します。

【1】

誰にも気づかれないからと、障害者用スペースに車を駐車したこと
はないだろうか?耳触りのいいことを言いながら、部下をいいよう
にこき使ったことはないだろうか?

あるとき、上司がこんなことを打ち明けた。「待ち望んだ休暇がき
てやっと家族と過ごせると喜んでいたとき、サンフランシスコの会
議に出て欲しいと連絡が入った。

しぶしぶ赴いたところ、出足が遅れたため、みんなが集る会場の席
はすでに埋まっていた。しかたなく別の部屋に入り、たった一人で
関連資料をまとめた。

しかし、会議の情報は私の耳には届かず、まったくお粗末な資料し
か作成することができなかった」クライアントから見れば、上司の
やった仕事は迷惑この上ないことだろう。

だが、当時の彼から見れば、生まれたばかりの子どもと妻を置き去
りにせねばならず、ほかのメンバーから外され、一人で黙々と働き
続けねばならなかった。つまり自分こそ犠牲者だったのだ。

もちろん、先を見通して早めに出発していれば、こんなことにはな
らなかったはずだ。しかし、彼は自分が仕事に全力投球していない
ことから目を背け、すべて周りのせいにした。

【2】

このように、自分を偽る状態を、哲学者は「自己欺瞞」と呼ぶ。自
己欺瞞におちいると、自分を正当化するために、必要以上に他人を
悪く考えるようになる。これを「箱の中に入っている」という。

自己欺瞞は、組織のあらゆるところに存在する。たとえば、自分の
仕事の経験を振り返り、本当にやっかいだった人物を思い出してほ
しい。一緒に仕事をするうえで、どうしようもなく邪魔だった人間
はいないだろうか。

その人は、自分自身に問題があると思っていただろうか?おそらく
「NO」だろう。組織の中にはこうした「細菌」が巣くっていて、
誰もが、大なり小なりその細菌に汚染されているのだ。

おかげで、リーダーシップは台無しになり、さまざまな人間関係の
問題が引き起こされている。そう、人間関係を損ねる細菌は、この
「箱」にこそあるのだ。

【3】

相手に与える印象は、こちらが外見上何をしているかではなく、実
は、心の中で相手をどう思っているにかかっている。

たとえば飛行機で、隣が空席だとする。わざと大きく書類を広げ、
誰も隣に座らないようにしている男を想像してほしい。彼にとって
大切なのは自分自身の快適な旅で、人のニーズなどまるで関係ない。

一方、やはり空席があって新聞を読んでいたが、混雑のため家族と
離れ離れの席に座っている男性を見つけ「席をかわりましょうか」
と申し出た女性がいるとする。

前者の男性は、自分が特権のある人間で、自分以外の人間は見下し
ている。相手を人間でなく、物か何かのように考えている。要する
に、自分や自分以外を見る眼がゆがんでいるのだ。

一方、後者の女性は、他人のことを自分のことのように重く感じて
いる。他人を自分と同じ、感情を持つ一人の人間として見ていたか
らだ。同じ状況でも、心の中はまるで違う。この違いが重要だ。

【4】

職場でも、家庭でも、同じようなことが起きている。自分が箱の中
にいて、自分以外は人間でなく、箱の外にある「モノ」と見ている。
これでは現実や周りの人々を直視できるはずがない。

心の状態は、瞬時に相手に伝わってしまう。だから、どんなに態度
や言動を取り繕っても無駄だ。このような状態では、相手の創造性
やモチベーションを引き出すことなど絶対できないのだ。

それどころか、相手の反抗や悪感情ばかり引き起こしてしまう。こ
うなると相手も自分の箱の中に閉じこもってしまう。

どんな人も、物や集団として見てはいけない。一人ひとりを人間と
して考えるべきだ。今、あなたが陥っている人間関係の問題を解く
鍵は、すべてここにあるのだ。

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■■選書コメント  
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本書は、職場、プライベート問わず、人間関係にまつわる様々なト
ラブルを、一挙に解決するほどの可能性を秘めた書籍です。

本書を執筆したのは、ビジネス、法律、経済、哲学、教育、心理学
など、様々な分野の専門家が集まって、人間関係の諸問題を解決し、
それをもって企業の収益を上げる方法を研究している機関です。

なお、本文は物語仕立てになっています。主人公のバドは、上級管
理職として、業界ナンバーワン企業に転職しますが、そこで幹部か
ら直々に、人間関係にまつわる研修を受けることになります。

研修で学ぶのは、職場に限らず、人間関係全般に関わるものでした。
そして、これこそがこの会社の強さの秘密であることを知るのです。

書籍では、ホワイトボードの走り書きなども再現され、まるで自分
が主人公と一緒に研修を受けているような気分で、すらすら読み進
むことができるはずです。

一般に、この手の書籍のアドバイスは、やるべきことが多すぎて、
その大抵を読み終えた瞬間に忘れてしまいます。アドバイスは、実
行が簡単で効果絶大なものに限ります。

その点、本書のメッセージは実にシンプルです。「人を助けたいと
いう気持ちを裏切らないこと」「自分に問題がないか目を向けるこ
と」それだけです。

たったそれだけで、あらゆる人間関係が修復できますし、そのよう
な人間関係に支えられた組織は、収益を上げるようになります。な
ぜそうなるのか、詳しいメカニズムを解説してくれます。

リーダーシップが発揮できないと悩む方、チームワークがイマイチ
で、業績が伸びないと考える経営者や管理職、職場や家庭で人間関
係に悩む方に一読いただきたい一冊です。

★本書の詳細、お買い求めは、→ http://tinyurl.com/uaoqm

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発行元:藤井事務所 責任者:藤井孝一 
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
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