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2007/03/23
企業創造力 組織の可能性を呼びさます6つの条件

企業創造力 組織の可能性を呼びさます6つの条件

大量生産の時代は終わり、付加価値競争の時代になったと言われて
久しい月日が流れています。そんな時代に勝ち残るには、企業は社
員の創造性を引き出す必要があります。

それなのに、多くの企業は従業員の創造性を活かすことが苦手です。
社員の貴重なアイデアや画期的な思いつきを、単なるたわごとと片
づけて、台無しにしていることは、一度や二度ではないはずです。

もしかしたら、そうしたアイデアの中から、将来その会社の収益の
柱になるような事業が生まれていたかも知れません。だとしたら、
アイデアや思いつきを活かせなかった損失の規模は測り知れません。

アイデアをダメにするのは、他の社員をはじめとする先入観や組織
文化です。本書は、そんな、企業を蝕む先入観や文化を明らかにし、
それらを取り払い、創造性を根付かせる具体的な方法を紹介します。


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数52,074部>━
■今週の選書
■企業創造力 組織の可能性を呼びさます6つの条件
■アラン・G・ロビンソン、サム・スターン/英治出版
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★本書の詳細、お買い求めは、→ http://tinyurl.com/ytyeml
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創造的な会社になるために、何をすればいいのでしょうか?

【1】

「企業は、創造力を発揮するべきだ」と言われている。だが、それ
がわかっていても、大多数の企業には、創造性を引き出すために何
をしたらいいのかがわからない。

社員が、自分から積極的に、全く新しい、しかも有用な可能性を秘
めた行動を起こすことを促す文化や環境を「企業創造力」「コーポ
レート・クリエイティビティ」という。

この、コーポレート・クリエイティビティこそ、企業が将来にわた
って生き残り、成功していくために不可欠なものだ。それが形にな
ったものが「改善」や「イノベーション」と呼ばれるものだ。

しかし、クリエイティブな活動の大部分は、計画的に行われたもの
ではない。まったく予期しないところから始まっている。誰が、い
つ、何をきっかけに、どんな形で始めるのかは、誰にもわからない。

実は、この予測不可能性こそが、企業創造力の本質だ。企業に眠る、
企業の命運を左右するような創造力は、意外な出来事をきっかけに
発揮されるのだ。

【2】

予期しない出来事がクリエイティビティを引き出した好例として、
世界最大の鉄道会社、JR東日本を紹介する。

JR東日本は、新幹線の開通のために谷川岳を貫くトンネルを建
設した際、湧き水の処理問題に直面した。エンジニアは、設計に
排水溝を加えることにした。

しかし、ある保守作業員がその水のおいしさに気づいた。そして、
これを「高級ミネラル・ウォーターとして販売してはどうか」と
提案した。これが採用され「大清水」という銘柄で発売された。

「大清水」は販売直後から人気商品となり、1994年度には、売上が
4700万ドルに達した。このように、企業の中で偶然生まれたアイデ
アが華々しい成功につながることは少なくないのだ。

【3】

JR東日本は、最初自社が飲料事業に参入することなど、考えても
いなかった。このように、コーポレート・クリエイティビティは、
予測不可能なものなのだ。

このことは、いくつかの調査からも裏付けられている。たとえば、
日本能率協会の後援で、1986年から1990年に科学技術庁や発明協会
から表彰された画期的なプロジェクトについて調査したことがある。

ここで受賞したプロジェクトの半数以上は、社員が個人的に始めた
ものだった。そして、それらのプロジェクトは、誰一人として事前
に予想すらしていなかった。

さらに、このように自然発生的に始まったプロジェクトは、会社が
事業計画に基づいて開始したプロジェクトよりも、革新性と影響力
がはるかに高かった。

調査の第2段階では、受賞した全プロジェクトを、ビジネスとして
は成功したが、それほど画期的でもないプロジェクトと比較してみ
た。この調査でも受賞プロジェクトは個人が始めたものが多かった。

反対に、画期的ではないプロジェクトのほうは、会社が計画して始
めたものが多かった。他に長期計画に基づく改善活動についても調
査してみたが、こちらも個人が始めたもののほうが優れていた。

【4】

さらに、最良の改善例と、最悪の改善例を求めて各国企業を見て回
ったが、目覚しい改善を成し遂げた人は、例外なく、計画外の改善
を促す制度が大切だと強調した。

ここでも、より革新的で、より大きな影響力を持つ改善ほど、予期
せぬところから生まれているという傾向があった。

クリエイティビティは、計画的に引き起こすことはできないのだ。
ただ、その本質を理解し、それを生み出すために何が必要かを学べ
ば、企業にクリエイティブな活動が生まれる可能性は劇的に高まる。

さらに、予期せぬ出来事をきっかけに、どんな力が発揮されるかを
理解すれば、企業は、今よりもずっと理想的に、創造性をマネジメ
ントすることができるようになるはずだ。

★本書の詳細、お買い求めは、→ http://tinyurl.com/ytyeml

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■■選書コメント  
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大量生産の時代は終わり、付加価値競争の時代になったと言われて
久しい月日が流れています。そんな時代に勝ち残るには、企業は社
員の創造性を引き出す必要があります。

それなのに、多くの企業は従業員の創造性を活かすことが苦手です。
社員の貴重なアイデアや画期的な思いつきを、単なるたわごとと片
づけて、台無しにしていることは、一度や二度ではないはずです。

もしかしたら、そうしたアイデアの中から、将来その会社の収益の
柱になるような事業が生まれていたかも知れません。だとしたら、
アイデアや思いつきを活かせなかった損失の規模は測り知れません。

アイデアをダメにするのは、他の社員をはじめとする先入観や組織
文化です。本書は、そんな、企業を蝕む先入観や文化を明らかにし、
それらを取り払い、創造性を根付かせる具体的な方法を紹介します。

本書の方法に従えば、創造的なアイデアをうまく引き出すことがで
きるようになり、これまで偶然の産物と考えられてきた革新を、継
続的かつ持続的に発揮することができるようになります。

著者は、本書の執筆に先立ち、「イノベーション」と「改善」が、
実際にはどのようになされているのかを、長年調査をしたそうです。
対象はアメリカ、インド、中国など数百にのぼる世界中の企業です。

もちろん、日本の企業も含まれていて、調査のために2年間、日本
に滞在したそうです。そうした実地の調査に基づく、本格的な内容
です。

ただし、登場する事例には、日本の企業も少なくありません。その
ため、内容は具体的で、親しみやすく、理解し易いはずです。

「どうも、職場が硬直していて、創造的でない」とお考えの経営者・
幹部、管理職にはもちろん、「もっと創造的に仕事がしたい」と考
える普通の社員まで、全てのビジネスパーソンにお薦めします。

★本書の詳細、お買い求めは、→ http://tinyurl.com/ytyeml

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発行元:藤井事務所 責任者:藤井孝一 
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
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