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2007/04/27
ビジョナリー・ピープル

ビジョナリー・ピープル

ただ前を向いて、自分の道を歩いてきた。人が何を言おうとも、ど
んなに歩きづらくとも、自分はこの道を進む。なぜならそこに意義
があるだ。
こうして新しい時代を切り拓き、世界に衝撃を与える人々がいる。
そういう人を「ビジョナリーピープル」という。彼らはみな独創的
な成果を上げながら、自分なりに生きがいを感じている。


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数52,846部>━
■今週の選書
から■ビジョナリー・ピープル
■ジェリー・ポラスほか、宮本 喜一 (訳)/英治出版
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■■選書サマリー  
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世界に変革を起こす「ビジョナリー・ピープル」の作られ方

【1】

ただ前を向いて、自分の道を歩いてきた。人が何を言おうとも、ど
んなに歩きづらくとも、自分はこの道を進む。なぜならそこに意義
があるだ。

こうして新しい時代を切り拓き、世界に衝撃を与える人々がいる。
そういう人を「ビジョナリーピープル」という。彼らはみな独創的
な成果を上げながら、自分なりに生きがいを感じている。

ビジョナリーピープル200人をインタビューした結果、ある原則を
見つけた。長期間にわたって続く成功と密接な関係があるのは、個
人にとっての「重要なものを発見すること」であり、企業にとって
最高のアイデア、組織行動、ビジネスモデルではないということだ。

彼らの中には、自分がリーダーや、お手本だと自覚していない人も
いる。これからも金持ちになりそうもない人もいる。しかし、独創
性で頭角を表し、成功を収めつづけている点では、共通している。

【2】

人は誰でも、自分の私生活と仕事を統合して、個人として意義ある
人生を謳歌することができる。それができるからこそ、いつまでも
続く成功を手にすることができ、自分の死後も長い年月にわたって
世界のためになる組織や遺産を生み出せるようになるのだ。

ガン治療に取り組み、医療業界で成功をつかんだエド・ペンホート
は、生化学の教授として何不自由ない生活を送っていたにも関わら
ず、起業家に転身した。

創業しばらくは、なんとか黒字を維持することができたが、事態は
次第に悪くなり、とうとう合併か倒産か、というところにまで追い
込まれた。

夜も眠れず、朝仕事に向かう途中で吐き気に襲われることもあった
そうだ。それでも、彼は頑張り続けた。理由は「成功したかったか
ら」ではない。絶対に自分の基礎研究を事業化したかったからだ。

【3】

ペンホートが体験した暗黒の時間は、ビジョナリーピープルなら、
誰もが体験している。彼らはみな、成功に背を向けてでも「自分に
とって」大切なものを追求し続けている。

彼らにとって、いわゆる成功など、あまり意味がない。むしろ、天
職に没頭することによって感じる意義や達成感、幸福感、人との絆
を重視するのだ。

彼らにとって「自分の住んでいる世界で、自分にしかできない成果
を上げさせてくれる生活や仕事」こそ、成功にほかならないのだ。

ビジョナリーピープルは自分のエネルギーを振り絞るうち、ある発
想に取り憑かれていく。つまり「自分という人間には情熱があり、
その情熱のおかげで時間の経つのも忘れる」ということだ。

見返りを求めず、やっていることが大衆受けしなくてもいい。富や
名声、権力は、一つのことに長年打ち込んだ結果、たまたま手にす
る結果にすぎない、そう彼らは考えるようになるのだ。

【4】

ビジョナリーピープルたちにインタビューした結果、彼らは、3つ
の本質的要素を備えていることに気づいた。

一つ目は、意義だ。彼らは、情熱を傾ける対象を持っている。そし
て、それは他の誰でもなく、自分自身にとって意義深いものなのだ。

次いで、思考スタイルだ。人一倍の責任感、大胆さ、情熱、責任を
ともなった楽観主義を持っている。

3つめが、行動スタイルだ。意義を追いすぎると、ときどき完璧主
義に陥り、前に進めなくなる。だが、ビジョナリーピープルはとに
かく前進し、本当に関心のあることにどこまでも打ち込もうとする。

これら3つの要素を、それぞれ赤、青、緑の3原色の円にしたとき、
重なった部分は白く輝く。この部分が大きい人ほど、長く続く成功
をおさめることができる。

「自分にとっての生きがいとは何か」を強く意識し、さらに、自分
の考えと行動をそれに一致させることで、意義の定義を定着させる、
これこそが、ビジョナリーピープルになる人の条件なのだ。

★本書の詳細、お買い求めは、→ http://tinyurl.com/2n4cte

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■■選書コメント  
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本書は、あの歴史的名著『ビジョナリー・カンパニー』の続編です。
タイトルを見てわかるとおり、前作が「会社」を対象にしていたの
に対し、今回は個人に焦点を当てています。

著者の一人、ジェリー・ポラスは、スタンフォード大学ビジネス・
スクールの名誉教授です。前作『ビジョナリー・カンパニー』の著
者として、世界的に知られる人物です。

『ビジョナリー・カンパニー』では「偉大な会社に共通するものは?」
という問いに対する答えを、膨大な調査とその結果に基づいて解明
していきます。

一方、今回は「歴史残るほどの業績を上げる個人に共通する要件は
何か?」について、前作同様、10年の歳月をかけた調査で集めたデ
ータから、解明していきます。

と言っても、会社も人間で構成されています。そして、会社を偉大
にするのも、結局はそこに働く人間です。というわけで、本書は前
作の、よりミクロな部分に目を向け、より深堀した本と言えます。

むしろ、会社という枠を超え、政治家、社会起業家、研究者などに
まで、調査と研究の対象が広げられているため、さらに広い層の人
びとに影響を与えてくれます。

400ページに、ほとんど図版もなく、ぎっしりと書き込まれています
ので、日ごろ読書をしていない人にとっては、読むのに気合いが必
要かも知れません。しかし、挑戦する価値は十分にあります。

私の中では、今のところ本年のベストです。キャリアをスタートさ
せたばかりの若いビジネスパーソンから、中堅社員、経営者など、
すべてのビジネスパーソンにお勧めしたい一冊です。

★本書の詳細、お買い求めは、→ http://tinyurl.com/2n4cte

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発行元:藤井事務所 責任者:藤井孝一 
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
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