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2008/04/25
「先読み力」で人を動かす
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先を読んで、先手を打つ。何事も要領よく、うまく進める人、いわゆる仕事ができる人たちには、共通点がある。それは「先読み力」という共通のスキルを持っていることだ。「先読み力」とは、起こりうる問題を推測・発見する力のことだ。そして、それらの問題に対し、先手を打つ一歩先に行動することだ。これを「プロアクティブ」という。
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■■ ビジネス選書&サマリー
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数58,389部>━
■今週の選書
■「先読み力」で人を動かす
■村中 剛志/日本実業出版社
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■■選書サマリー
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先を読んで、先手を打つ
【1】
何事も要領よく、うまく進める人、いわゆる仕事ができる人たちに
は、共通点がある。それは「先読み力」という共通のスキルを持っ
ていることだ。
「先読み力」とは、起こりうる問題を推測・発見する力のことだ。
そして、それらの問題に対し、先手を打つ一歩先に行動することだ。
これを「プロアクティブ」という。
問題解決のためのスキルが持てはやされているが、先読み力を身に
つければ、問題発生の前に先手を打つことができる。だから、私た
ちは、問題解決よりも、むしろ先読み力にも注目すべきだ。
一方「プロアクティブ」とは逆の単語を「リアクティブ」という。
「リ」には、「後ろに、一歩後に」という意味がある。つまり、問
題が起きた後で行動することだ。
プロアクティブか、リアクティブかどうかで「歩み」に差が出る。
その差は1歩ではない。1歩先と1歩後との差だから、2歩の差が
出ることになるのだ。
【2】
具体的に、1歩先と1歩後では、どのような違いが出てくるのか。
お客様先のシステムの問題に一歩先に対応する「先読み君」と1歩
後に対応する「後手君」の行動を比較してみたい。
先読み君、後手君ともに「お客様のシステムに問題が発生しそうだ」
ということ気づいたとする。先読み君は、お客様に事前に対処法と
防止策を知らせた。その結果、お客様からの信頼度がアップした。
一方、後手君は「まだ大丈夫」と判断し、お客様へのお知らせを先
延ばしにした。しかし、問題は発生し、お客様から怒りの連絡がき
た。そこで、後手君は対応策とそれを行なうタイミングを報告した。
しかし、お客様は満足してくれない。そのため、他にも異常がない
か調べ、再発防止策を作成することになった。信頼はダウンし、回
復には時間がかかる。1歩先か後かで、大きな違いが生まれたのだ。
【3】
プロアクフィブに行動することで、私たちは3つのメリットを得る
ことができる。
1つ目は、勉強する時間、自分に投資する時間を確保することができ
ることだ。プロアクティブに働くと、トラブルに巻き込まれること
がないため、時間に余裕が生まれるからだ。
2つ目は、目標を短期間で達成できることだ。プロアクティブに行
動すれば、事前に不要なトラブルが回避でき、さらに周りの関係者
を巻き込みリードすることができるからだ。
3つ目は、早いスピードで成長できることだ。自分の意見を先にま
とめ、上司やリーダーの意見とぶつけることで、上司やリーダーの
考え方、判断基準などを学ぶことができるからだ。
【4】
先読み力をもち、プロアクティブに物事を進められる人がリーダー
になれば、チームメンバーに大きな影響を与えることができる。
あなたがプロアクティブなリーダーなら、メンバーもプロアクティ
ブに働いてくれる。一方、あなたがリアクティブなリーダーなら、
メンバーもリアクティブな働き方をしてしまう。
前出の通り、プロアクティブとリアクティブでは、歩みに2歩の差
が生まれる。あなたが10人のチームリーダーなら、両者の間に1日
20歩、10日で200歩の差が生まれてしまう。この差は大きい。
あなたがプロアクティブなリーダーになり、メンバーがプロアクテ
ィブに働く。その結果、メンバーは成長し、チームの力が上がる。
こうして短時間でチームとしての理念や目的、ゴールが実現される。
さらに、それがメンバーに還元されれば、メンバーの成長につなが
る。つまり、相乗効果を生み出すことができ、メンバーとしてもチ
ームとしても成長を加速することができるのだ。
このようにプロアクティブに行動することには、メンバーにとって
も、チームにとっても計り知れない効果がある。ぜひあなたが、リ
ーダーシップを発揮して、プロアクティブなチームを作って欲しい。
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■■選書コメント
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先を読み、先手を打ちながら仕事をして問題の発生を防ぐ。そんな
理想的な状況を創り出す方法として「プロアクティブ」という考え
方を提唱し、それを実現する方法を紹介します。
問題解決の手法がもてはやされていますが、さらに効率を上げるな
ら、そもそも問題を起こさないことです。そんな、目からウロコの
発想から書かれたのが本書です。
仕事には、成果が求められ、効率が重視されます。現代のビジネス
パーソンは、ますます高いパフォーマスンを求められ、さらに自ら
成長し続けることも求められています。
給与以上に稼げない人間は、無用な人間として干されたり、組織か
ら追い出されます。そんな苛酷な環境下で実績を上げ続けるには、
ツールや手法、そして心がけが重要です。
本書は、それらを一通り、具体的に紹介してくれる極めて実践的な
本です。
「先読みして先手を打て」とは、古くから言われてきたことです。
しかし、単なる精神論では困ります。本書は、具体的にどうやるか
まで解説してくれます。
タイムマネジメントやチームマネジメントなどを具体的に紹介しま
す。たくさんのフォーマットとその記入例が付加しています。一部
はカラーで紹介しています。
つまり、本書一冊で仕事の進め方が一通りわかるしくみになってい
るのです。大いに参考になりました。
小さな会社の経営者や経営幹部、部課や支店など小さなチームや組
織を取りまとめる人はもちろん、これから仕事を覚えるという新入
社員にも一読をお薦めします。
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