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2008/08/08
ブライアン・トレーシーの話し方入門

話し方が変われば、人が変わる。成功するためには、聴衆に向かって話をする能力が不可欠だ。上手
に話すことができれば、人の尊敬を集め、会社の役に立ち、人から注目されるようになるからだ。話がうまい人は、それだけで、あまりうまく話せない人よりも、有能で知的だと思われる。

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■■　　　　　　　ビジネス選書＆サマリー
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━＜読者数58,614部＞━
■今週の選書
■ブライアン・トレーシーの話し方入門
■ブライアン・トレーシー ／日本実業出版社
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■■選書サマリー　　
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話し方が変われば、人が変わる

【１】

成功するためには、聴衆に向かって話をする能力が不可欠だ。上手
に話すことができれば、人の尊敬を集め、会社の役に立ち、人から
注目されるようになるからだ。

話がうまい人は、それだけで、あまりうまく話せない人よりも、有
能で知的だと思われる。つまり、話がうまくなれば、仕事のあらゆ
る面でプラスになるのだ。

人間のもっとも重要な能力は、知性だ。良く考え、自分をはっきり
と表現できるということだ。この能力は、より多くの収入を得、よ
り早く昇進するのに役立つ。

あなたの力を示す方法はただ一つ、あなたの考えやアイデアを、
はっきりと口頭や文章で表すことなのだ。上手に話せば「あの人は
分かっている」と見てもらえる、

ありがたいことに、知性は筋肉と同じで使うほど、能力が高まる。
人前で話すためには、知性を高度に働かせる必要がある。だから、
人前で話すことで、あなたは一層、賢くなるはずだ。

【２】

あるビジネスマンは、管理者にないがしろにされ、昇進を見送られ
ていたが、話し方の訓練をすることで、自分自身を表現することに
自信が持てるようになった。

あるとき、彼の会社の経営者が、クライアントの会社でのプレゼン
テーションに出られなくなり、彼が代わりに行くことになった。そ
こで、見事なプレゼンテーションを行い、契約を得た。

これを機に、彼は認められ、見込み客や顧客のところへ向かわされ
るようになり、またたく間に昇進した。

このように、話し方は、仕事面で役立つだけではない。たとえば、
上手に説得力のある話し方ができれば、あなたは自分を好きになれ
るはずだ。その結果、何ごとにも積極的になることができるはずだ。

自分のセルフイメージも高まれば、いっそう成果が上がる。上手に
話すことで、あなたはますます自信を持ち、それが歩き方や話し方、
行動につながるようになるのだ。

【３】

優れた話し方は訓練することで習得できるものだ。まず、話し手と
して上位10パーセントに入ることを目指すことだ。上手に話せる人
も、かつてはひどいものだったのだ。「習うよりも慣れろ」だ。

とはいえ、話す技術をマスターする途上では、多くの間違いを犯し、
弱気になり、ダメだと思うこともある。だが、何ごとも習得のため
には、自分を未熟でぶざまに感じる時期を通らねばならないのだ。

有名なギリシャ人雄弁家デモステネスも、初めは気弱で、内気で、
吃音と言語障害に苦しんでいた。だが、上手に話ができるようにな
ろうと決心した。

そして、彼は、口の中に小石を入れ、海に向かって大声で話す練習
を毎日、何時間も続けた。その結果、史上有数の雄弁家になること
ができたのだ。

【４】

優れた話し手になりたいなら、４つの「Ｄ」がなければならない。
第１に、上手に話したいという強い、燃えるような「願望」すな
わちDesireだ。

第２に「上手に話すためには必要なことは何でもする」決心、すな
わたいDecisionだ。第３に、講演やプレゼンテーションのプランを
立て、しっかり準備をし実行する訓練、すなわちDisciplineだ。

最後に、障害や困難をものともせず、がんばってやり抜くという決
意、すなわちDeterminationだ。

知っておいてほしいことがある。それは、最大の敵は、いつも、自
分自身の疑問と不安だということだ。自分で自分を制限しなければ、
他に制限するものなど何もないのだ。

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■■〔３〕選書コメント
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●今週の選書について

本書は、タイトル通り、話し方を鍛える本です。ビジネスパーソン
が、スピーチをしたり、講師の仕事をすることを想定して、魅力的
な話し方や話の中身の作り方について、詳しく教えてくれます。

話し方といえば、デールカーネギーの『話し方入門』が名著とされ
ています。私も何度も読みました。もちろん、それは今も変わらな
いのですが、古典なので実情にそぐわないところも出てきています。

その点、本書は今様『話し方入門』と読んでいいほどです。基本を
押さえつつ、パワーポイントの使い方や、照明機器の使い方など、
昨今の事情にも則している点が魅力です。

もちろん、読者の中には「講演などする機会はない」という人も多
いでしょう。そんな人でも、セールストークや交渉など、少人数を
前にしたプレゼンなどをする機会があるなら活かせます。

また、朝礼や会議の前、勉強会など、ちょっとした話をする機会は、
現役ビジネスパーソンなら誰にでもあると思います。そして、怖い
ことに、人物評価はそんな機会に下されてしまうのが現実です。

つまり、話し方は、ビジネスで成功するために磨いておくべき、必
要最低限のツールなのです。その話し方について、本書は実践的な
テクニックを、わかりやすく、詳しく解説してくれます。

そんなわけで、話し方に今一つ自信がないという人から、十分得意
だが、ますます磨きをかけて強みにしたいとう人、さらに講師業の
プロ、またはプロを目指す人にまで、お勧めできる一冊です。

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