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2010/10/29
15分あれば喫茶店に入りなさい。

15分あれば喫茶店に入りなさい。

喫茶店タクティクス
待ち合わせの場所に早く着いてしまった時など、15分時間があったらどうするか。多くの人は携帯メールを打ったり、本屋を覗いたり、コンビニで立ち読みをしたりして時間を潰すはずだ。私なら喫茶店に入る。場合によっては10分でも入ってしまう。なぜなら、喫茶店に一歩足を踏み入れた途端に意識が変わり、仕事モードのスイッチが入るからだ...


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数56,369部>━
■今週の選書
■15分あれば喫茶店に入りなさい。
■齋藤孝/幻冬舎
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喫茶店タクティクス

【1】

待ち合わせの場所に早く着いてしまった時など、15分時間があった
らどうするか。多くの人は携帯メールを打ったり、本屋を覗いたり、
コンビニで立ち読みをしたりして時間を潰すはずだ。

私なら喫茶店に入る。場合によっては10でも入ってしまう。なぜな
ら、喫茶店に一歩足を踏み入れた途端に意識が変わり、仕事モード
のスイッチが入るからだ。

私にとって喫茶店は、のんびりくつろぐ場所ではない。仕事をする
場所だ。もちろん書斎でも仕事をするが、仕事の半分以上は喫茶店
でやっている。

喫茶店が仕事に適している理由はいくつもある。ひとつ挙げるなら、
仕事モードになりやすいことだ。どんな仕事も取りかかりが一番面
倒くさい。仕事のことを考えるだけで、始める前に疲れてしまう。

【2】

ものぐさなのに仕事はたくさんしたい。このギャップを埋めるのが
喫茶店だ。書斎だと、デスクの前に座っても集中できなかったり、
やりたくない気持ちを引きずることがある。

だが、喫茶店には人の目がある。家のソファのようにゴロンとダラ
けることができない。一方で、それほどの堅苦しさもない。コーヒ
ーなどの飲み物があり、のんびりリラックスできる自由な雰囲気だ。

その「ちょっとだらけた公共性」が自分をコントロールするのに最
適だから、仕事モードのスイッチが確実に入るのだ。人がいるほど、
物音がするほど集中力が深まるということもある。

喫茶店では、他の場所では考えられないほど、濃い密度の集中力で
仕事や勉強に取り組める。したがって、驚くほど効率よく「やるべ
きこと」がはかどるのだ。

【3】

私は、新しいアイデアを「考える」時、必ず喫茶店に向かう。喫茶
店ほど「考える」行為に適した場所はない。半ば公共的な場だから、
今やるべきことに集中でき、アイデアを出すことに頭を使でるのだ。

以前、喫茶店で「どうしたら質問が上手くなるのか」と考え始め、
A4用紙に思いついたことを書いていたところ「質問力」という言
葉がひらめいた。これは「質問」と「力」を合わせた言葉だ。

「○○力」という言葉は、当時はまだ耳慣れず、響きにインパクト
があった。そのまま本のタイトルにしたらベストセラーになった。
その後「○○力」シリーズが次々と生まれた。

この言葉が閃いた時は、集中して自分の経験値を垂直に掘り下げて
いた。自分の経験を深く思い出し、掻き出す作業の中で、つながっ
ていない要素が交わり「質問力」という言葉が飛び出てきたのだ。

【4】

自分の中の深いところで思考を進めることをここでは「垂直思考」
と呼ぶ。それは、考えを一つの方向で進める中で「ああ、こういう
ことだったのか」ということがわかる発想のプロセスのことだ。

新しいアイデアを考えるなど、生産的な考え事をする際に、この「垂
直思考」が不可欠だ。一方、喫茶店で、パソコンに向かって仕事を
する人がいるがお勧めしない。これでは考えが深まらないからだ。

インターネットでは、考えが次から次へ横にスライドし、垂直に深
まらない。ネットサーフィンの水平思考からは、新しい発想やアイ
デアは、生まれないのだ。

1日のうちで短時間でもいいから「垂直思考」を行うべきだ。その
時間を確保することが、現代人にとって大きな課題だ。そのために
も1日1度は喫茶店に向かい、垂直思考をするべきだ。

現代人は、かつてないほど高い生産性やクリエイティブな価値を生
み出すことを求められている。たとえば、コンセプトを考える力だ。

目に見えない事柄や存在しないものを生み出すために、中心となる
概念を見つけ、適切に命名するのがコンセプトだ。正解が複数、あ
るいは、ないかもしれない問いに対して知恵を絞る高度な思考だ。

こうした高度な思考を鍛えるには、筋力と同じように、頭に負荷を
かけるしかない。頭に負荷をかけるのに絶好の場、それが喫茶店な
のだ。
 
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■■選書コメント
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本書は、喫茶店のヘビーユーザである著者が、現役のビジネスパー
ソンに、喫茶店の魅力と効用を説き、さらに著者ならではの活用法
を具体的に教えてくれる本です。

著者は、ご存じ齊藤孝さんです。齊藤さんは、上京して以来、30年
来、喫茶店を二日に3回ペースで利用してきたそうです。しかも、
そこで仕事をし、著書のいくつかは、喫茶店で仕上げたそうです。

読者の中には、同じように喫茶店を愛用している人も少なくないと
思います。私自身、今も毎日チェーンの喫茶店に行き、一定の時間
過ごしています。

理由は、仕事がはかどる、考えがまとまるなど、効用があることを
肌で感じていたからです。ただ、その理由を深く考えたことはあり
ませんでした。本書は、その辺りを齊藤さん流に説明してくれます。

また、他人の会話を聞く、人を見極める、メンタル・コンディショ
ニングをするなど、これまで気付かなかった、ユニークな喫茶店の
活用法も教えてくれます。

本の装丁は、ビジネス書にありがちな無機質なものでなく、セピア
色のようなうす茶色の紙に、濃い目の茶色の文字で書かれています。
イラストも効いていて、昔ながらの喫茶店を連想させます。

もちろん、本書が対象にするのは、そうした昔ながらの喫茶店だけ
ではありません。スターバックスなどのチェーン店や、ファミレス
まで含んでいます。その目的別お勧め店舗も紹介されています。

クリエイティブな仕事をしている方、知的生産性を高めたい方、自
己研さんしたい方、時間不足に悩まれている方、時間をもっと有効
に使いたいと考えている方などにお勧めします。

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発行元:藤井事務所 責任者:藤井孝一 (C) Copyright 1999-2010
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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