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2012/05/31
あなたが上司から求められているシンプルな50のこと

あなたが上司から求められているシンプルな50のこと

上司の期待に応えてますか?

「上司が自分に何を期待しているか」正確に把握できているだろうか?実は、97%以上の部下が、上司の期待を正しく把握できていないという。これは、部下に3つのデメリットをもたらしている。具体的には、「人事考課」「上司・部下の関係悪化」、そして「仕事のやりにくさ」だ...


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■今週の選書
■あなたが上司から求められているシンプルな50のこと(濱田秀彦)
■実務教育出版
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■■選書サマリー  
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上司の期待に応えてますか?

【1】

「上司が自分に何を期待しているか」正確に把握できているだろう
か?実は、97%以上の部下が、上司の期待を正しく把握できていな
いという。

これは、部下に3つのデメリットをもたらしている。具体的には、
「人事考課」「上司・部下の関係悪化」、そして「仕事のやりにく
さ」だ。

上司と部下の意識ギャップが広がってしまうのは、上司が部下に、
「自分が何を期待しているのか」をきちんと伝えていないからだ。
つまり、原因は上司の側にあるのだ。

しかし、上司の期待がわからないままで、損をするのは部下だ。部
下が努力して上司の期待を知るしかないのだ。

【2】

上司が部下に期待していることは、大きく4つある。「職場のコミ
ュニケーション」「ひとりのビジネス人としての言動」「仕事の進
め方」「意識の向上や能力開発」だ。

はじめに「職場のコミュニケーション」だ。「報連相」を求める上
司がますます増えている。理由は、管理職が部下の状況を把握しに
くくなっているからだ。

理由は、携帯とメールの普及だ。以前なら、部下の電話を聞いてい
れば、顧客との関係や、案件の進行、社内のやりとりの状況はおお
よそつかめたものだ。

ところが、今では部下は黙々とパソコンに向かって仕事をしている。
電話も携帯に直接入るから、誰と話しているのかわからない。ある
管理職は、これらを「マネジメントの敵」とまで言っている。

それで、上司は一層「報連相」を求める。ところが、部下は「報連
相」などと言われると、新人扱いされているようで気分が悪い。ま
た「そこに手間をかけても、見返りが少ない」と感じている。

報連相を求める上司と乗り気でない部下、両者の意識ギャップが広
がると、仕事と人間関係に悪影響を及ぼす。報連相は、軽視すると
意外に大きなマイナス材料になりかねない問題なのだ。

【3】

「報連相は、上司に対する義務」という考えは改め「上司に影響を
与えるツール」と考えるのだ。報告は、上司に対するプレゼンだ。
簡潔にさりげなく、自分の仕事の成果をアピールするのだ。

相談は、上司を動かすために行う。「ご相談なのですが」と言いな
がら、上司を巻き込み、上司を使うのだ。このように、報連相は、
上司のためでなく、自分のために行うのだ。

報連相に関する上司の定型業務の中で、最も重要なのが、管理者が
集まる報告系の会議だ。会議では、上司は経営陣から相当厳しい追
及を受けている。それに備えて、上司は事前に報告の準備をする。

上司がネタ集めをするのは、会議の3日前ぐらいからだ。あまり早
いと情報の鮮度が落ちるからだ。だから、部下は会議の3日前に報
告する。そうすれば、上司に催促される前に報告できる。

【4】

上司が、最も欲しい情報は「事実」だ。しかし、事実だけを報告し
て指示を持つと、今度は「提案がない」「指示待ち」と言われる。
上司の本音は「"事実"と"意見"は交ぜるな」だ。

そこで、報告の前半を「相手に状況を把握させる"過去事実"と"途
中経過"のフェイズ」にあて、後半を「次の一手を提案する"未来
向け"のフェイズ」にあてる。

過去事実を伝える際に、重要なのが"数字"と"セリフ"だ。「事
実を言ってほしい」と言われているのに、数字が足りなかったり、
生のセリフが、抽象的な表現に置き換えられていることがよくある。

さらに「先方の思い違いだと思われます」などという言い方をして
しまうことがある。これは、事実と主観の境界線があいまいな表現
だ。やめるべきだ。

過去事実がうまく伝われば、上司は「で?」と訊いてくる。これが、
「未来向けフェイズに進め」というサインだ。自分の意見は、この
段階ではじめて言えばいいのだ。

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■■選書コメント
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企業における部下の心得を説く本です。部下が知っておくべきこと
が、シンプルな50の鉄則としてまとめられています。

著者は、研修講師として、様々な会社の上司と部下も見てきた方で
す。社外の人間として関わっているだけに、本音もたくさん聞いて
いるかも知れません。そのあたりも生かされて、書かれています。

特に、上司と部下の両者の立場を踏まえて、橋渡しになるように書
かれています。また、気になったところから読める構成ですので、
気楽に読みはじめることができます。

本書であげる50は、いずれも部下には伝わっていない、上司の本音
ばかりです。著者いわく、上司の期待を理解している部下は、全体
の3%ということです。

部下なら「なぜ、上司は言ってくれないのか」と思うようです。し
かし、上司は察してほしいです。本当のことは、言いにくいもので
すし、上司には部下がたくさんいますので、時間もないのです。

それで、少しずつすれ違いが起きてしまいます。やがて、埋めよう
のない溝になります。これは、両者にとって不幸です。そして、実
害をこうむるのは部下のほうです。ぜひ読んでおいてください。

本書は、上司の期待だけでなく、具体的な対処法も教えてくれます。
たとえば、報告のように日常的に、当たり前にやっていることにつ
いても、そのタイミングや方法、自説の加え方などを教えます。

ビジネス書の良し悪しは、仕事に活かせるかどうかで決まります。
その点、本書にあることは、報連相から仕事の進め方、能力開発な
ど、日常的なことばかりです。明日にでも活かせるはずです。

組織で働く人は、社長を除き、誰もが、誰かの部下のはずです。本
書は、部下稼業を扱った本では出色です。組織で働くすべてのビジ
ネスパーソンにお読みいただきたいと思います。

★本書の詳細、お買い求めは、
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2012
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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