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2025/02/07
のんびり稼ぐドイツ人の幸せな働き方

のんびり稼ぐドイツ人の幸せな働き方


なぜ、日本はドイツに抜かれたのか
日本は、名目GDPを55年ぶりにドイツに抜かれた。経済大国世界第3位の地位をドイツに奪われたのだ。ドイツは日本よりも3分の1も人口が少ないにもかかわらずだ。しかも、ドイツ人の労働時間は、日本人よりはるかに短い。長期休暇もたっぷり取る。残業しながら働き続けている日本人は、ゆったりと働いている時短国家ドイツに抜かれたのだ...

なぜ、日本はドイツに抜かれたのか

日本は、名目GDPを55年ぶりにドイツに抜かれた。経済大国世界第3位の地位をドイツに奪われたのだ。ドイツは日本よりも3分の1も人口が少ないにもかかわらずだ。しかも、ドイツ人の労働時間は、日本人よりはるかに短い。長期休暇もたっぷり取る。残業しながら働き続けている日本人は、ゆったりと働いている時短国家ドイツに抜かれたのだ...





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■今週の選書
■のんびり稼ぐドイツ人の幸せな働き方
■熊谷徹
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書サマリー
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なぜ、日本はドイツに抜かれたのか
【1】
日本は、名目GDPを55年ぶりにドイツに抜かれた。経済大国世
界第3位の地位をドイツに奪われたのだ。ドイツは日本よりも3分
の1も人口が少ないにもかかわらずだ。
しかも、ドイツ人の労働時間は、日本人よりはるかに短い。長期休
暇もたっぷり取る。残業しながら働き続けている日本人は、ゆった
りと働いている時短国家ドイツに抜かれたのだ。
これに対して「ドイツのインフレと円安が原因だ」という意見もあ
る。たしかにこれも一因だ。だが、主な理由は、ドイツの成長率が
日本のバブル崩壊以降、日本を上回り続けたことにある。
ドイツの名目GDPは、30年かけて日本に肉薄した。インフレと
円安はダメ押ししたに過ぎない。日独経済の成長率と労働生産性の
違いが日独逆転の原因なのだ。
【2】
さらにショックなことに、ドイツ人は日本人より稼いでいる。過去
30年日本の平均賃金は下がり、ドイツは大幅に上昇した。市民一
人当たりの名目GDPでも、ドイツは日本に水を開けている。
日本人は、プライベートの時間を犠牲にして、真面目に長時間働け
ば、成果が出て、会社の業績が上がり、自分の給料が増えると信じ
てきた。だが、この考え方は間違いだ。
これをきっかけに、日本人は働き方を見直すべきだ。もちろん、い
きなりドイツ人のやり方をコピーしても成功しない。ドイツとは、
商慣習や法律制度などの違いがあるからだ。
それでも、ドイツ人の働き方の中には、日本人が応用できるものも
少なくない。日本でも使えるものを選び出して、仕事を効率化して
生産性を高めていくべきだ。
【3】
ドイツ人は仕事が残っていても、夕方になるとさっさと退社してし
まう。18時ごろにはオフィスから人影は消える。夜遅くまで残業
している人などほとんどいない。
まして土曜日や日曜日には、誰もオフィスでは働かない。コロナ禍
以降、テレワークを行う人が増えてからは、オフィスで働く人の数
はさらに少なくなった。
ドイツは、世界一の時短国家だ。OECD加盟国中最短だ。日本
は、第15位だ。労働時間を10時間とすると、ドイツ人の労働時
間は日本人より年間27日分短い計算になる。
ドイツ人の労働時間が日本と同水準だったのは、はるか36年前の
ことだ。つまり、労働時間短縮の面では、日本はドイツに36年遅
れているのだ。
【4】
ドイツの労働時間が日本より大幅に短いのには、大きく2つの理由
がある。まず労働時間に関する法律による規制・監督が日本よりも
はるかに厳しいことだ。
ドイツの企業や役所、商店では、1日10時間を超える労働は禁止
されている。理由は、働く人たちの健康を守るためだ。長時間労働
は体に悪いという考えが浸透しているのだ。
長時間労働をさせるブラック企業には、優秀な人材は集まらない。
これは企業にとって深刻なダメージだ。だから、企業も働きやす
く、ワークライフバランスが良好な会社を目指す。
「一日の労働時間が10時間を超えない」「長時間労働させない」
というのがドイツ企業の基本だ。部下を長時間働させなくては成果
が出せないような管理職には「無能」という烙印が押される。
もう一つ、効率性を重視し、無駄を嫌う国民性も大きい。ドイツ人
は、極端に無駄を嫌う。会議の開始や列車の到着が遅れるだけでも
不平不満を口にする。
仕事の時は、能率や効率性を重視し、無駄な会議や見返りが期待で
きないような仕事を極端に嫌がる。そういう仕事には、はじめから
時間や労力を投入しようとしないのだ。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827214824/tachiyomi-22
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書コメント
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
働き方の本です。時短国家ドイツの働き方に学びます。日本は、一
生懸命働きながら、ゆったり働いているドイツに名目GDPで抜か
れました。しかも、賃金でも大きく負けてしまいました。
理由は、労働時間に関する規制や法律が厳しいこととお、効率性や
無駄を嫌う国民性にあると言います。彼らは、無駄な会議や見返り
の少ない仕事を嫌い、時間や労力を投入しないと言います。
そんな効率重視で、しっかり成果もあげているドイツ流の働き方の
実態を学び、日本で応用できるヒントを探ります。教えるのはドイ
ツ在住34年のジャーナリストです。
本書では、はじめにドイツの時短を支える働き方や働き過ぎを防ぐ
仕組み、ワークライフバランス、さらに加速する時短や週休3日制
への模索などを紹介し、日本との違いを浮き彫りにしていきます。
国を挙げて働き過ぎを防ぐ仕組みや、長期休暇に対する顧客の理解
などは、うらやましい限りです。それが有休消化率100%を支え
ています。これらについては、個人できることは限られます。
かといって、異国の話だとか、制度が違うからと嘆くだけでは進歩
はありません。今の段階で、個人レベルでできることもあるはずで
す。それを考える手がかりを本書は教えてくれます。
たとえば、属人主義をやめるとか、生成AIを活用するとか、タイ
ムマネジメントの導入などです。これならチームや個人単位ででき
ることですし、まっさきに取り組むべきだと思います。
というわけで、無駄な仕事に追われている人、ライフワークバラン
スを充実させたい人はもちろん、仕事から自分を取り戻したい人、
もっと幸せになりたい人におすすめします。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827214824/tachiyomi-22
──────────────────────────────
◎バックナンバー→ http://www.bbook.jp/backnumber
◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com 
◎登録、変更、解除→ http://www.bbook.jp/mag.html  
──────────────────────────────
発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2025
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■熊谷徹

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なぜ、日本はドイツに抜かれたのか


【1】


日本は、名目GDPを55年ぶりにドイツに抜かれた。経済大国世

界第3位の地位をドイツに奪われたのだ。ドイツは日本よりも3分

の1も人口が少ないにもかかわらずだ。


しかも、ドイツ人の労働時間は、日本人よりはるかに短い。長期休

暇もたっぷり取る。残業しながら働き続けている日本人は、ゆった

りと働いている時短国家ドイツに抜かれたのだ。


これに対して「ドイツのインフレと円安が原因だ」という意見もあ

る。たしかにこれも一因だ。だが、主な理由は、ドイツの成長率が

日本のバブル崩壊以降、日本を上回り続けたことにある。


ドイツの名目GDPは、30年かけて日本に肉薄した。インフレと

円安はダメ押ししたに過ぎない。日独経済の成長率と労働生産性の

違いが日独逆転の原因なのだ。


【2】


さらにショックなことに、ドイツ人は日本人より稼いでいる。過去

30年日本の平均賃金は下がり、ドイツは大幅に上昇した。市民一

人当たりの名目GDPでも、ドイツは日本に水を開けている。


日本人は、プライベートの時間を犠牲にして、真面目に長時間働け

ば、成果が出て、会社の業績が上がり、自分の給料が増えると信じ

てきた。だが、この考え方は間違いだ。


これをきっかけに、日本人は働き方を見直すべきだ。もちろん、い

きなりドイツ人のやり方をコピーしても成功しない。ドイツとは、

商慣習や法律制度などの違いがあるからだ。


それでも、ドイツ人の働き方の中には、日本人が応用できるものも

少なくない。日本でも使えるものを選び出して、仕事を効率化して

生産性を高めていくべきだ。


【3】


ドイツ人は仕事が残っていても、夕方になるとさっさと退社してし

まう。18時ごろにはオフィスから人影は消える。夜遅くまで残業

している人などほとんどいない。


まして土曜日や日曜日には、誰もオフィスでは働かない。コロナ禍

以降、テレワークを行う人が増えてからは、オフィスで働く人の数

はさらに少なくなった。


ドイツは、世界一の時短国家だ。OECD加盟国中最短だ。日本

は、第15位だ。労働時間を10時間とすると、ドイツ人の労働時

間は日本人より年間27日分短い計算になる。


ドイツ人の労働時間が日本と同水準だったのは、はるか36年前の

ことだ。つまり、労働時間短縮の面では、日本はドイツに36年遅

れているのだ。


【4】


ドイツの労働時間が日本より大幅に短いのには、大きく2つの理由

がある。まず労働時間に関する法律による規制・監督が日本よりも

はるかに厳しいことだ。


ドイツの企業や役所、商店では、1日10時間を超える労働は禁止

されている。理由は、働く人たちの健康を守るためだ。長時間労働

は体に悪いという考えが浸透しているのだ。


長時間労働をさせるブラック企業には、優秀な人材は集まらない。

これは企業にとって深刻なダメージだ。だから、企業も働きやす

く、ワークライフバランスが良好な会社を目指す。


「一日の労働時間が10時間を超えない」「長時間労働させない」

というのがドイツ企業の基本だ。部下を長時間働させなくては成果

が出せないような管理職には「無能」という烙印が押される。


もう一つ、効率性を重視し、無駄を嫌う国民性も大きい。ドイツ人

は、極端に無駄を嫌う。会議の開始や列車の到着が遅れるだけでも

不平不満を口にする。


仕事の時は、能率や効率性を重視し、無駄な会議や見返りが期待で

きないような仕事を極端に嫌がる。そういう仕事には、はじめから

時間や労力を投入しようとしないのだ。


★本書の詳細、お買い求めは、

https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827214824/tachiyomi-22


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働き方の本です。時短国家ドイツの働き方に学びます。日本は、一

生懸命働きながら、ゆったり働いているドイツに名目GDPで抜か

れました。しかも、賃金でも大きく負けてしまいました。


理由は、労働時間に関する規制や法律が厳しいこととお、効率性や

無駄を嫌う国民性にあると言います。彼らは、無駄な会議や見返り

の少ない仕事を嫌い、時間や労力を投入しないと言います。


そんな効率重視で、しっかり成果もあげているドイツ流の働き方の

実態を学び、日本で応用できるヒントを探ります。教えるのはドイ

ツ在住34年のジャーナリストです。


本書では、はじめにドイツの時短を支える働き方や働き過ぎを防ぐ

仕組み、ワークライフバランス、さらに加速する時短や週休3日制

への模索などを紹介し、日本との違いを浮き彫りにしていきます。


国を挙げて働き過ぎを防ぐ仕組みや、長期休暇に対する顧客の理解

などは、うらやましい限りです。それが有休消化率100%を支え

ています。これらについては、個人できることは限られます。


かといって、異国の話だとか、制度が違うからと嘆くだけでは進歩

はありません。今の段階で、個人レベルでできることもあるはずで

す。それを考える手がかりを本書は教えてくれます。


たとえば、属人主義をやめるとか、生成AIを活用するとか、タイ

ムマネジメントの導入などです。これならチームや個人単位ででき

ることですし、まっさきに取り組むべきだと思います。


というわけで、無駄な仕事に追われている人、ライフワークバラン

スを充実させたい人はもちろん、仕事から自分を取り戻したい人、

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

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