HOME > ビジネス選書&サマリー > 無料版・バックナンバー > エッセンシャル版マネジメント

ビジネス選書&サマリー

無料版・バックナンバー

解除ご登録

ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。


f

2002/01/20
エッセンシャル版マネジメント

エッセンシャル版マネジメント

「変化」のときこそ、「基本」を確認しなければならない!ドラッカー経営学の集大成を一冊に凝縮。自らの指針とすべき役割・責任・行動を示し、新しい目的意識と使命感を与える書。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ビジネス選書&サマリー 
         https://www.kfujii.com/TCY02.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【読者数8163部】━━━━
=今週の選書=
   ■エッセンシャル版マネジメント / PFドラッガー■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今週はビジネス書の基本、PFドラッガー氏の著書を取り上げてみました。

 この本は、今から30年近く前に刊行されたベストセラーのエッセンスを
 抜粋さらに最近の著書を加えて編集しなおして最近刊行されたものです。
 
 今回改めて読んでみましたが、たくさん発見がありました。また激変す
 る現代のビジネスの現場でもまったく古さを感じさせず役立ちそうです。
 
 本書の冒頭にもありますが、物事には"変わるもの"と"変わらない"
 もの、つまり"基本"と"原則"があります。本書はこれに主題にして
 います。

 現在のような転換期にあって、指針を見失いがちな我々は、こうした
 "基本"と"原則"をしっかり再認識しておくことがとても重要なのだ
 と改めて感じます。


 【1】

 今や、世界中の先進社会が"組織社会"になった。社会的な課題は、ほ
 とんど組織が取り組み、解決するようになった。
 

 我々自身も組織を通じて働き、稼ぎ、チャンスを得ようとしている。ま
 た自己実現を求めるように、組織に自分の位置を求め、役割を果たそう
 とする。

 この組織がきちんと機能し、特定の"成果"をあげるようにすること、
 それがマネジメントの仕事である。

 つまり、社会の願望、価値、存続などを可能にするのは、このマネジメ
 ントの力であり、機能、責任、規範なのである。

 【2】

 マネジメントの最終的な"目的"は、自分の組織を社会に貢献させるこ
 とである。そのため、マネジメントは次の3つの"役割"を果たすべき
 である。

 自分の組織特有の使命を果たす
 自分の組織に働く人を生かす
 自分の組織が社会に貢献するようにする
  
 こうした"役割"を果たすため、マネジメントは既存のものを"管理"
 する。また時にはそれを捨て、新しいものに取り組み"明日を創造"
 する時もある。

 これらの役割を果たす上で大事な要素は時間である。だから、マネジ
 メントは常に現在と未来、短期と長期と言う具合に時間を見ていなく
 てはならない

 【3】

 マネジメントは企業の基礎資源である。マネジメントがうまくいけば、
 人や 仕事がうまく回り、組織は"成果"をあげることができる。

 硬い丈夫な皮膚で体を支える昆虫は、一定の大きさを超えて大きくな
 ることができないという。さらに大きくなるには骨格が必要なのだ。

 同様に起業したばかりの企業、オーナー企業が一定の規模を超えて成
 長するには、マネジメントが必要になる。

 ある規模を超えると組織は複雑になる。その中で複数の人間が協力し、
 意志疎通しながら、多様な課題を同時に遂行しなければならなくなる。

 こうなるとマネジメントが必要になる。これがないままでは組織は管理
 不能になり、計画は実行に移されなくなる。企業は失敗を重ね停滞する。

 【4】

 マネジメントは仕事であり、その遂行には特有の技能が必要だ。もちろ
 ん誰もその技能を完璧に修得できないが、それが何で、どう役立つかな
 どを理解しておくことは必要なことである。

 なお"成果"をあげるための前提となる組織を「どのような構造にすべ
 きか」はこれまで世界中で旧くから研究されてきた。

 しかし今日では、機能別、分権型という組織構造だけでは十分でない。
 チーム型、擬似分権型、システム型など新しい構造も生まれてきている。

 ただし組織は"成果"をあげるための手段で、その成否は美しさや完璧
 さなどでなく"成果"で評価されるべきであることは忘れてはならない。


【5】

 マネジメントの中でも、トップマネジメントは他のそれと根本的に異な
 る。それは方向づけを行い、ビジョンを明らかにし、基準を設定する。

 つまり"現在でなく将来に""部分でなく全体に"関わりを持つ存在で
 ある。そこで「我々の事業は何か?何であるべきか?」を考えている。

 だから、トップマネジメントに、考えるための思考、刺激、疑問、知識、
 情報などを提供する仕組みが必要になる。

 いかなる組織も、その"成果"はトップマネジメントにかかっている。
 だからその組織化が必要なのだが、同時に最も難しい仕事である。

=============================================================
◎ご意見、お問い合わせは、koichi@kfujii.com
◎登録変更、解除は、   https://www.kfujii.com/TCY02.htm
=============================================================

ツイートする FACEBOOK いいね! このエントリーをはてなブックマークに追加

主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

企業情報はこちら

著者の方へ

広告掲載についてはこちら

TOP