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2002/08/23
仕事は楽しいかね?2

仕事は楽しいかね?2

皆さん、夏休みはいかがでしたか?
今週はベストセラー『仕事は楽しいかね?』待望の続編です。今回は主人公がマックス老人とともに上司と部下の理想の関係を探ります。


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■■        ビジネス選書&サマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 9980部>━━

=今週の選書=
■仕事は楽しいかね?2          
■デイル・ドーテン, 野津 智子
■きこ書房
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■■           今週のサマリー

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皆さん、夏休みはいかがでしたか?
今週はベストセラー『仕事は楽しいかね?』待望の続編です。今回は主人公
がマックス老人とともに上司と部下の理想の関係を探ります。

【1】
  
「本物の部下」とは「管理される必要がなく、上司にいい仕事をさせ、部署全
体をより高いレベルに引き上げることができる部下」のことだ。

こうした部下は、多くの人には得がたいと思われるだろう。その理由は簡単だ。
大抵の部下は、人事部が適任だとまわしてくる人材を使っているからだ。

その人事部は、求人広告などを見てやってきて、試験を受けた人材の中から一
番良さそうな人を選んで採用している。

しかし本当に優れた部下は職など探さない。欲しければこちらから出向いて「来
てくれ」と説得しなくてはならない。

【2】

多くの組織では、上司と部下は管理する側とされる側に分かれている。そのた
め緊張関係が生まれる。

そして上司は管理することに部下は管理されることに、膨大な時間と労力を費
やしている。

もし上司と部下が管理の関係から解放されれば、完璧な協力関係を築くことが
できるはずだ。こうなって始めて上司も部下も自分一人の時より、力が発揮で
きるようになる。

本来「本物の上司」と「本物の部下」は、同じもの「自由」「変化」「チャンス」
の3つを職場に求める。求めているものが同じなのだから上司と部下の才能を、
相乗的に働かせることは必ずできる。

【3】

部下を引き抜く際、並みの上司は、他社に負けない給料や待遇を示して「ウチ
で働かないか」と誘う。

優れた上司は「君自身の才能を開花させるチャンスのある、すばらしい環境で
働かないか」と誘う。

優れた上司は、優れた部下は皆がほしがる人材だということがわかっている。
だから努めて彼らを惹きつけておける職場を作ろうとする。

しかも、それは他社のマネではダメだ。「自分ならでは」のやり方でなくてはな
らない。

優れた部下は、職場が「チャンス」と「変化」が得られる場であることを重視
する。彼らは収入など後からついてくることを知っているのだ。

【4】

並の部下は、昇進と昇給がほしくてより多くの責任と権限をほしがる。しかし
本物の部下は、自分の能力の高さを証明するために「チャンス」を求めている。

優れた部下は目立ちたがり屋だ。自分の能力の高さを知っていて、それを証明
するチャンスを狙っているのだ。いつも力を試せる場にいたいと思っている。

彼らが仕事選ぶ基準は「今より幸せになれるかどうか」だ。彼らは、優れてい
るのでその気になれば仕事にはいつでも就けるし、お金も稼げるからだ。

上司は「どうすれば彼らの起業家的エネルギーを自分の組織で活かせるか」真
剣に考えることが重要だ。これは容易なことではない。

【5】

本物の部下を得るために上司が職場で最初にすべきことは、今、職場にある「規
則」を「基準」に置き換えることである。「自分の部署では何があれば評価され
るのか」を明確にするべきである。

そして次のことを部下にはっきり言うことだ。
「解決策を求めて、自分のところに来るな」
「選択肢のエキスパートになれ」
「可能性を見せてみろ」

こうしたやり方について来られない人間は、自ら去るはずだ。彼らは最高の部
下にはなりえないのだから、気にすることはない。

そして何より、仕事は楽しくなくてはダメだ。職場から笑い声が聞こえてこな
いようなら「自分のやり方は間違っている」と考えたほうがいい。

▼本書の詳細・買いたい人は、以下をご覧ください。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4877710833/tachiyomi-22

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■■          今週のコメント

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本書は、ベストセラー『仕事は楽しいかね?』待望の続編です。主人公がマッ
クス老人とともに上司と部下の理想の関係を探ります。

本物の上司を目指す管理職やその候補である若い人、そして自分の能力を伸び
して本物の部下を目指したい人におすすめです。

職場のアンケートなどを見ると従業員の多くが「上司との関係」に関する悩み
を抱えています。ところが、経営者や従業員の悩みのナンバーワンも、いつも
「有能な従業員がいない」というものです。

上司・部下とは序列の関係にあります。私の知っている経営者は「自分は与え
る側、従業員は受け取る側だから最後は決して理解しあえない」と言います。

このように上司と部下との関係を与える・与えられるという視点で見る限り、
摩擦が起きるのは当然です。

本書では上司と部下の良い関係は、管理でなく信頼で結びつくこと、そのため
に互いに才能を認め合い、それを相乗作用させることが大事だ、と言います。

私は、それに加えて志を共有することの大切さも指摘したいと思います。志で
結びつく関係は強いのです。元気のいいベンチャー企業には、小さな無名の会
社で、しかも給料も安いにも関わらず活き活きと働く従業員をよく見かけます。

その秘密は志です。上司であれ部下であれ、組織で働く人には、ぜひ自分の組
織の志を持って欲しいと思います。自分と志を共有する人たちと働ける喜びは、
他では得がたいものです。

そして何より、経営者や上司自身がその志に向かって、"仕事を心から楽しんで
いること"これに尽きるのではないでしょうか?

「部下のやる気がなくって」と嘆くなら「じゃあ、自分はどうなのよ?」と問
いかけてみてはいかがでしょう?かなり勇気のいる問いかけだと思いません
か?
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
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