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2002/09/06
ビジネスマンプロ化宣言―自分の人事権は自分で握れ!

ビジネスマンプロ化宣言―自分の人事権は自分で握れ!

超一級の人材・組織変革コンサルタントが、会社というものの正体を明らかにし、企業社会で自分のシナリオをどう描くか、ビジネスマンに語りかけます。


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■■        ビジネス選書&サマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数10275部>━━
=今週の選書=
■ビジネスマンプロ化宣言―自分の人事権は自分で握れ!
■淡輪 敬三 (著)
■かんき出版
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■■           今週のサマリー

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超一級の人材・組織変革コンサルタントが、会社というものの正体を明らかに
し、企業社会で自分のシナリオをどう描くか、ビジネスマンに語りかけます。

【1】

経営者が、自信を失い、アイデンティティや強い価値観を失った。結果、会社
そのものに興味を失ったサラリーマンが大量に生まれた。

企業改革といえばリストラなどハコ改革ばかりを議論するが、まず現状を維持
しようとする人の価値観に手をつけなければ、どれもうまくいかない。

これから日本企業を取り巻く経営環境の中で、最も本質的な変化は「個人」と
「組織」の関係が変化することである。

これまで組織に属していただけで享受できた権益は消える。代わりにこれまで
退職まで開花できなかった、個人の知的潜在力を開花させるチャンスがもてる。

人間の可能性は無限大である。今は、企業も社員も「変わるか、消えるか」の
選択を迫られている。ならば、他の誰よりも早く変わったほうが勝ちだ。

【2】

自分のいる業界や会社の寿命はあと何年か?過去に大成功を収めた企業ほど危
ない。過去の成功体験が使えないのに、変化への対応が遅れているからだ。

自分はそこでどんな役割を担うのか。自分の得意パターンや強いこだわりを持
っている分野を再発見し、自分は何者なのかを確認する。

自分の会社がどんな会社で自分はどこにいるかチェックする質問は次のとおり。
1)会社の中に目標にできる上司や先輩がいるか
2)自分の身近な人を自分の会社に入社させたいか
3)仕事で寝食を忘れた経験があるか

以上3つにYESと言えれば、自分と組織がWIN?WINの関係にある。そ
うでなければ、今日からプロフェッショナルを目指すべきべきだ。

【3】

企業活動を担う人材には、【業務の範囲】と【自律度】2つの側面から、4つの
タイプに分けられる。これからの組織が求めているのは、次の2つだ。

一つは【業務の範囲】が広く【自律度】も高い「企業家」「起業家」である。も
うひとつは【業務の範囲】は狭いが【自律度】は高い「プロフェッショナル」だ。

理由は、これまでの成功モデルが崩壊し、ピラミッド型組織が機能しなくなった
ため、チーム型組織に移行せざるを得ないからだ。そこでは自律した人材が求め
られる。

もはや「会社にしがみつく」という選択肢はない。転職も視野にいれ、自分のや
りたい分野でプロになるか、今の会社を変革することを考えるべきだ。

後者の場合も会社にぶら下がるのでなく「いざとなったらやめてやる」という気
概で臨むことが大事だ。

【4】

これからは人材をコストでなく資本と考えるべきだ。会社は社員に、どこで働い
ても一定の成果をあげられる能力を身に着けることができる「場」と「環境」を
保証する。

社員は、会社に対して成果に対するコミットメントを約束する。成果を出すため
に全力を尽くすことを約束するのだ。

こうなれば企業と社員の関係は変わる。社員は会社の所有物ではなく、対等のパ
ートナーになる。お互いに選び選ばれるという緊張関係が生まれる。

これからの企業の競争力の源泉は、知的資本である。これを担うのは人材である。
彼らこそが資本なのだ。報酬も、給与でなく収益配分という形にすべきだ。

このように、まず人材に対する基本思想を転換することが、日本企業再生の鍵と
なる。

【5】

これからの人材はコンピテンシーを高めることが重要だ。これは「成果を生み
出す思考、行動特性」のことだ。

今の会社の中にコンピテンシーを開発できる場所を探し、見つかったら異動を
申し出てみたらいい。苦労しても小さくても、自分で組み立てる仕事を探す。

そういう場所が社内になければ、いっそ外に出てしまうことだ。ベンチャーに
は、大企業の組織を熟知した人を必要としているところがいくらでもある。

少し考えれば将来は見えるはずだ。にもかかわらず、今までどおり、昨日の続
きの今日を過ごしていると変革のタイミングを失う。

大切なことは、何かにぶちのめされたときに、知り合いに助けてもらったり、
上司にあきらめてもらったりするなど、安易にその場しのぎをしないことだ。

▼本書の詳細・買いたい人は、以下をご覧ください。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761260327/tachiyomi-22

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■■  選書コメント  
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本書は「コンピテンシーの高い人」の特性として、まずゴールをイメージする。
自分の行き着く先の姿を明確にもっているという特性をあげます。


これは、読んでいて思わず「わが意を得たり!」という思いです。それは私の
クライアントである起業家、経営者の資質そのものだからです。

彼らは、まるで目の前に絵を見ているように、自分の未来を語れます。どうも
彼らには本当に自分の未来の姿が見えるみたいです。未来をイメージする力は、
経営者なら絶対に持っていなくてはならない資質です。

また、それを熱く語れることも経営者の資質の一つです。特に社員を擁する経
営者は、これを描くだけでなく、社員に伝える必要があります。

「自分はこうありたい」という行き先を明確に示してもらえなければ、社員は
どこに向かっていけばいいのかわかりません。

社員がいない会社でも、事業パートナーや、投資家、支援機関など、自分以外
の人間に、自分の思い描く会社の将来を伝える機会は少なくありません。

考えてみれば、起業も会社経営も何もないところに家を建てたり、真っ白な紙
に絵を書くことと同じことです。毎日それをやり、人に伝える努力をしている
のです。彼らのコンピテンシーが高いのは当り前です。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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