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2004/10/08
堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方

堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方

会社のPRは、小さなカネをかけてやっても、効果はない。たとえ
ば、数十万?100万円程度のカネをかけて、単発で月刊誌に1ペ
ージの広告を打っても、意味がないのだ。
広告宣伝には「マス(テレビコマーシャルなど)」と「超ニッチ」
がある。しかし「マス」には莫大なカネがかかる。小規模なベンチ
ャー企業が手を出すべきではない。


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 25,370部>━
=今週の選書=
■堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方
■堀江貴文
■ソフトバンク パブリッシング
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■■  選書サマリー

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儲かる会社をつくるにはどうすればいいのか。若くして時価総額
1000億円の上場会社をつくり上げた著者が語ります。

【1】

会社のPRは、小さなカネをかけてやっても、効果はない。たとえ
ば、数十万?100万円程度のカネをかけて、単発で月刊誌に1ペ
ージの広告を打っても、意味がないのだ。

広告宣伝には「マス(テレビコマーシャルなど)」と「超ニッチ」
がある。しかし「マス」には莫大なカネがかかる。小規模なベンチ
ャー企業が手を出すべきではない。

だからといって、「超ニッチ」にコストがかからないわけではない。
集中して広告を出せば、非常にコストがかかるし、しかもどの程度
のリターンがあるのかは、なかなか計り切れない。

そのため、わが社の場合は、もっと別な方法を取った。その方法と
は、大量に広告費を投じてブランドイメージを上げていたが、つい
に資金繰りが厳しくなって破たんしてしまった企業を安く買収し、
そのブランドイメージを利用させてもらうというものだ。

【2】

社名変更前のわが社の社名「株式会社エッヂ」もそこそこ知られて
いた。しかし業界内に限った話で、他業界や一般世間での知名度は
まだまだ低かった。

一方、2002年9月にわが社が買収した無料インターネットプロバイ
ダの「ライブドア」は、知名度が高かった。約60億円もの莫大な広
告費をかけ、ブランドイメージを作り上げていたからだ。

このブランドイメージを利用しない手はない。わが社に営業譲渡さ
れて会社は消滅したものの、ライブドアという社名が忘れ去られな
いうちに、プロモーションをすれば名前の浸透も早いはずだ。

そして、わが社の事業をこのライブドアブランドに統一していけば、
短期間にわが社のブランドイメージを世間に浸透させることができ
る、そう考えたのだ。だから社名を「ライブドア」に変更したのだ。

【3】

わが社の売り上げの半分ぐらいは法人向け営業で成り立っている。
社名よりも営業マン1人ひとりのスキルや努力で、製品やサービス
を売っている。だからこうした分野では、社名を変更した影響はほ
とんどなかった。

しかし、売り上げの残りの半分は、個人向けのサービスや製品によ
るものだ。この分野では、ブランドイメージが非常に重要だ。

ここでは、多くのユーザーがライブドアという社名をよく覚えてい
た。だから、わが社のブランドイメージの向上にずいぶんと役立っ
た。

実は、わが社はそれまでPRにはほとんどカネをかけてこなかった。
理由は、ちまちまと広告宣伝費を投下するだけでは、ほとんど効果
は期待できないと考えていたからだ。

一方、旧ライブドアは約60億円もかけて広告宣伝を行っていた。わ
が社はこの会社を1億円足らずで買収した。そしてそのブランドイ
メージを存分に役立てている。

このように考えると、我々は信じられないほど安い買い物をしたと
いえるのではないだろうか。

【4】

わが社は設立当時、「オン・ザ・エッヂ」という名前だった。その
後、シンブルな方がいいだろうと、2003年4月「エッジ株式会社」
に社名変更、さらに2004年2月に買収した会社「ライブドア」へと
社名を変えた。

社名をライブドアに変えてから、方々から何度もこう聞かれた。「起
業のときから慣れ親しんだ社名を変えるのに、何の抵抗もなかった
のですか?」

しかし、起業時の名前などしょせんはハッタリにすぎない。芸能人
が芸名を使うのと一緒なのだ。芸能人に「子供のころから慣れ親し
んだ本名を変えて、抵抗はなかったんですか?」とは誰も聞かない。
理由は簡単だ。芸名の方が「売れる」からだ。

創業者だからといって、いろんなことにこだわってばかりの経営を
する経営者が多いが、こだわりのためにこんな単純な発想さえ浮か
ばなってしまうことがある。そして、こんな簡単なことが会社の失
敗と成功の分かれ目になってしまうこともあるのだ。

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■■ 選書コメント  
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今週は、テレビや雑誌で、今話題ふっとうの人物の著書を取り上げ
ました。特にいずれ起業したいとお考えの方は、必読です。

起業を志す人が手に取る書籍というと、どうしてもいわゆる起業コ
ーナーにある起業の実用書籍になりがちです。その手の本には、た
しかに税金や会社登記の仕方などが、委細に解説されています。

しかし起業するにあたって、そんなことは枝葉です。もっとずっと
大事なことがあります。それは「自分は、必ず成功するのだ」とい
う思いを強くすることです。自己催眠でも何でもいいから、成功を
強く信じる必要があるのです。

起業すると、様々な苦難や障害に突き当たります。でも、起業家の
の思いさえ強ければ、いずれも吹き飛ばせます。だからこそ、まず
起業家自らの思いを強くする必要があるのです。

本書は、そのような思いを強くするために、格好の書籍です。堀江
社長の、創業期から上場するまでのエピソードと、そのときの心の
動きが、プライベートも含め、赤裸々に告白されています。

球団のオーナーにかみついたり、プロ野球の新規参入に挑戦しよう
とする姿ばかりを、テレビだけで見ていると、自分とは全然無関係
な人、という印象を持つはずです。

しかしそんな社長も、最初はアルバイトでホームページ作成を始め、
やがて7畳一間の事務所から事業を始めているのです。「これなら
自分にもできそうだ」と思えるはずです。

もちろんお勧めしたいのは、起業したい人だけではありません。今
の職場でさらにがんばりたい人、仕事が不調で、ここでやる気を取
り戻したいと考える人にまで、お勧めです。きっと栄養ドリンクの
ように、元気を注入してくれるはずです。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
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