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2005/06/17
図解 へえ、儲かる会社はこんなことをやっているんだ!

図解 へえ、儲かる会社はこんなことをやっているんだ!

会社によって、独自の成功法則があってよいと思うが、わが社、す
なわち船井総研では、多く稼いで、会社により大きな利益をもたら
した人には、報酬で報いることにしている。
たとえば、ある社員に対しては冬季のボーナスを1780万円を支払っ
た。理由は、その人物がそれだけの働きをしたからだ。


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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 37,500部>━
■図解 へえ、儲かる会社はこんなことをやっているんだ!
■小山政彦
■三笠書房
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■■ 選書サマリー

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「儲かる会社」と「儲からない会社」の違いは?違いに気づかずに
莫大な売上を見逃している人たちがたくさんいます!

【1】

会社によって、独自の成功法則があってよいと思うが、わが社、す
なわち船井総研では、多く稼いで、会社により大きな利益をもたら
した人には、報酬で報いることにしている。

たとえば、ある社員に対しては冬季のボーナスを1780万円を支払っ
た。理由は、その人物がそれだけの働きをしたからだ。

企業の3大資源は「ヒト・モノ・カネ」とよくいわれるが、これは
まったくの錯覚だ。3つの経営資源を備えた会社はごくわずか、多く
は、ヒト、あるいはモノが備わっていればいいだけだ。場合によって
は、一握りのお得意さまだけが会社の唯一の財産という場合もある。

その、ヒトを生かすということをトコトン突き詰めたときに、働き
に見合った給料を支払うのがベストの選択ということになった。そ
れが、1780万円のボーナスにつながったのだ。

【2】

できる新入社員をとるにはどうすればいいか。一般的に、人材の採
用は回を重ねるにしたがって、課長、部長、取締役といったように
上位の者が面接をするというのがパターンだ。

しかし、本当に優秀な人材を採用したいと思うなら、真っ先に社長
面接からスタートするべきだ。課長や部長がふるい落としたなかに、
優秀な人材がいる可能性があるからだ。

また、人材の確保や活用のためには、5社も6社も内定をとってい
る人材を、自社に来るように仕向ける必要がある。自社が2番手、
3番手の希望でも、第1希望に覆させることに全力をあげるべきだ。
それができるのは、会社の中で社長だけだろう。

優秀な人材の採用とともに忘れてならないのは、逸材の流失だ。で
きる社員に辞められるのは、会社にとって大きな損失だ。逸材が、
さらに頑張るステージを用意するのは、社長として当然のことだ。

【3】

創業者であれ、サラリーマントップであれ、いずれの成功者にも共
通しているのは「使命感」に溢れているということだ。人は、小成
に甘んじている人と、大成する人に分けられるが、大成する人は強
烈な使命感を感じさせるものだ。

たしかに、成功を目指すときに、「必ずやってみせる」「死ぬ気で
やってやろう」という信念は必要不可欠だ。信念なくして自分の夢
なり目標を実現させることはできないからだ。

そして、その信念は、使命感がともなってこそより強固になってく
る。信念で1億円企業は実現できても、そこに使命感が加わらなけ
れば、100億円企業にはならないのだ。

何度チャレンジしても失敗を繰り返し、くじけそうになっても、使
命感があればあきらめない。会社や社会に必要だから、なんとして
もこれを実現させよう、世の中のために役立ちたいという使命感は、
個人レベルの信念を持続させる力を持っている。

【4】

社長にいちばん求められていることは「会社をつぶさない」という
ことだ。会社の究極の目的は「存続する」ことであり、経営者たる
ものは、絶対に会社をつぶしてはいけない。

そのためには、企業にとっての両輪である「成長の遺伝子=必勝の
概念」と「存続の遺伝子=不敗の概念」のバランスをとることが大
切になってくる。

企業には、成長期と調整期とがある。伸びる時期と階段の踊り場の
ように横ばいの時期は必ずあるのだ。そして、伸びるときには7割
程度の「必勝の概念」でいくというのが一般的だが、伸びるときに
も7割の「不敗の概念」でいくのが倒産しない会社なのだ。

必勝は、一時的に売上が急速に伸ばすためには必要だが、それだけ
では、ひとつ間違えれば会社がつぶれてしまう。それに対して、不
敗の概念が前提なら、爆発的に大きくはならない代わりに、確実に
つぶれない会社をつくることが可能になる。

不敗の概念70%、必勝の概念30%。そんなスタンスを維持しながら、
自社や自分の強みを生かした攻撃力を養い、チャンスに狙いを定め
て攻めに出るわけだ。

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■■ 選書コメント  
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本書は、日本を代表するコンサルティングファーム「船井総研」の
社長が、豊富な実例から儲けるための原理原則を見出し、誰にでも
応用できるノウハウとして紹介したものです。

小さな会社の経営者が、明日からでも自社の経営に生かせそうな、
具体的で実践的なアイデアが、豊富に散りばめられています。

各項目は短く、それぞれ独立した内容になっていて、移動時間など
の空いた時間に、自分のペースで読み進めることができます。また、
図解がふんだんに使われていますので、理解を助けてくれます。

特定の現象の中に原理原則を見出し、誰にでも使えるノウハウとし
て解説することは、コンサルタントの真骨頂ですが、著者はトップ
コンサルタントだけあって、その手際が見事です。

たとえば、オンライン書店のアマゾンは書籍の販売で世界を席巻し
たというのが一般的認識だと思いますが、著者はアマゾンが購買履
歴をもとに住宅を年2000棟販売している点に着目します。

そこから、アマゾンは書籍の販売でなく、顧客の囲い込みで世界制
覇を目指していると分析、同じ情報でも儲けるという意識で接すれ
ば、儲けのネタが見つかることを指摘します。

顧客の購買履歴は、どんな会社も持っていますが、活用できていな
い会社がほとんどです。アマゾンという具体的な実例から、顧客情
報の活用に関する教訓に結びつけているのです。

本書は、小さな会社の経営者は必読の一冊ですが、テーマがビジネ
スの原理原則だけに、大企業の経営者・幹部、さらに一般のビジネ
スパーソンにも大いに刺激になる内容です。

特に、コンサルタント的な発想で、ものごとに接したいと考えてい
る人には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

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