HOME > ビジネス選書&サマリー > 無料版・バックナンバー > すごい会議?短期間で会社が劇的に変わる!

ビジネス選書&サマリー

無料版・バックナンバー

解除ご登録

ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。


f

2005/06/24
すごい会議?短期間で会社が劇的に変わる!

すごい会議?短期間で会社が劇的に変わる!

ここで紹介する「すごい会議」は、僕がシリコンバレーで『ガズー
バ』という会社を起業したときに出合った"マネジメントコーチ"
というサービスのことだ。
最初は半信半疑でやっていたが、当時16人だった会社が、半年で
60人の会社に成長したのを見て、一番抵抗していた僕が、そのパワ
ーにすっかり惚れこんでしまった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■       ビジネス選書&サマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<読者数 37,700部>━
■すごい会議?短期間で会社が劇的に変わる!
■大橋禅太郎
■大和書房
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■
■■ 選書サマリー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「考えても答えが出ない」そんな状況がみるみる変わる「すごい会
議」のやり方とは?

【1】

ここで紹介する「すごい会議」は、僕がシリコンバレーで『ガズー
バ』という会社を起業したときに出合った"マネジメントコーチ"
というサービスのことだ。

最初は半信半疑でやっていたが、当時16人だった会社が、半年で
60人の会社に成長したのを見て、一番抵抗していた僕が、そのパワ
ーにすっかり惚れこんでしまった。

2001年に、ガズーバを売却することができ、しばらく自由人をやる
チャンスに恵まれた。そして、求められるままに日本各地を講演し
てまわるようになった。

おもに経営者に向けて話すのだが、その中で自分が体験したマネジ
メントコーチの話をしてきた。すると、きまって「やり方を、ぜひ
教えてほしい」という要望が出た。

そこで、僕のコーチであったハワード・ゴールドマンを日本に招き、
日本でマネジメントコーチサービスを開始した。この方法で成功し
ている会社が、さらに成功するのを目の当たりにした。

【2】

「すごい会議」とは、具体的にはどのようなものなのか。まず、全
員が自分の考えを紙に書き、書いたことを順番に発表していくのが
基本になっている。

書いてから話すメリットは、次のようなものだ。
 ・話を短くまとめることができる
 ・自分の考えを書くことによって、再認識できる
 ・記録として残せる

何より、書いているときは、ほかの参会者の意見が聞こえない。反
対に、紙に書かずに、ただ順番に発表していくと、本当は「自分の
提案」があったのに、勝手に自分で修正して「だれかの提案」に重
ねてしまうことがある。

書いてから話せば、ほかの人に左右されない意見を発表することが
できる。これが書くことの最大のメリットといえる。

【3】

「何かを達成できない」とか「思った通りのスピードがでない」と
思っていて、それが何らかの障害物のせいだと考えるなら、その障
害物は具体的に何なのかを考えてみる。たとえば「会社が面白くな
い」のが障害物だとする。

次に、これを「どのようにすれば?」で始まるクイズに書き換えて
みる。上の例で言えば「どのようにすれば、会社が面白くなるだろ
うか?」と考えてみるのだ。

多くの場合、意識は問題の理由、「なぜ会社が面白くないか」に向
けられているものだ。しかし、その質問を本人にしたところで、ま
ともな理由は返ってこないことが多い。

そこで、クイズのかたちにしてみるのだ。すると、答えの輪郭が見
えてくる。さらに、もっと面白いクイズにすれば、他の人までが、
一生懸命考えるようになる。

たとえば「どのようにすれば渋谷で一番魅力的な会社を作れるだろ
うか?」といったクイズにするのだ。こうした質問に答えることが
できれば、それだけで問題解決に一歩前進するものだ。

【4】

考えつく限りの問題や懸念を読み上げ「どのようにすれば?」に置
き換えていく作業が一巡したら、今度は「言わなかった問題、言え
ない問題、言ってはいけない問題は何か?」を書いてみる。そして、
同じように「どのようにすれば?」のかたちに書き換えてみる。

面白いのは、最初に出てきた問題よりも、後半に出てくる、言えな
い問題、ひどい真実のほうが、経営をやっていくうえで、より重要
度が高いものであることが多いということだ。

これらを放っておいたままで、最初に出てくる問題をなんとかしよ
うとして苦戦している会社が多いが、それでは問題の根を絶やすこ
とはできない。

組織がより高い成果を出すにためには、当事者が覚悟しなければな
らない。答えられないことに答えさせようとするこの質問は、当事
者の覚悟を試す質問なのだ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■ 選書コメント  
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本書は、アメリカで起業に成功し、現在はコーチとして活躍する大
橋禅太郎氏が、アメリカで出会った、会社を劇的に変える会議「す
ごい会議」の具体的なやり方を解説したものです。

会議のあり方に疑問を感じている人は多いと思います。連日、日本
中の会社で、無目的に繰り広げられる不毛な会議たちに喝を入れて
くれるのが本書です。

書籍そのものは、ページ数も少なく、また著者の読ませる文章で、
あっという間に読めてしまいます。それだけに理解しやすく「さ
っそく、すごい会議をやってみたい」と思うはずです。

実践する際、役立つのが巻末の「すごい会議のやり方」という付録
です。「すごい会議」を、一連の流れに沿って詳しく解説したマニ
ュアルで、約50ページあります。この部分だけでおつりが来ます。

「すごい会議」は、コーチが考案しただけあって、参加者が質問に
答えながら進められ、最後にひとつの結論に到達するように設計さ
れています。

コーチングが、さまざまな気づきを与えてくれることは、ビジネス
の現場でも実証されつつありますが、これを会議の活性化の手段に
応用した点は目からウロコです。

米国生まれということもあって、「日本で使えるのか?」と心配す
るむきもありそうですが、コーチングが日本に根付いたように、「す
ごい会議」も、日本で実績を上げています。

「会社の会議の生産性をあげたい」と考える前向きな方はもちろん、
実りのない会議に嫌気がさしていて「この時間を少しでも快適な時
間に変えたい」と考えている人にも、一読をお勧めしたい本です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ツイートする FACEBOOK いいね! このエントリーをはてなブックマークに追加

主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

企業情報はこちら

著者の方へ

広告掲載についてはこちら

TOP