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2006/12/29
アドボカシー・マーケティング

アドボカシー・マーケティング

本書は「アドボカシー・マーケティング」という、新しいマーケテ
ィングの概念を提唱する本です。
アドボカシーとは「支持」とか「支援」という意味です。つまり、
企業が消費者と信頼関係を築いて、長期的に自社の売上を増やそう
ということです。
今や消費者は、企業の屋台骨を揺るがすほどの力を持っています。
より良いものが出れば、すぐに製品を乗り換えますし、強引な売り
込みにはそっぽを向きます。企業の評価は、瞬時に広まります。


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自社の利益に反しても、お客の最善追求できるか?

【1】

顧客が、あなたの会社や製品、サービスについて、何もかも知り尽
くしていたら、あなたの会社はどのような対応を迫られるだろうか。
今、まさにそのような時代に突入している。

インターネットのおかげで、顧客は製品や関連情報はもちろん、そ
の弱点、クレーム内容まで知ることができるようになった。競合他
社の情報についても同じだ。

顧客は、以前よりずっと厳しく慎重にあなたの製品やサービスを見
つめている。もはや派手なCMやキャンペーン、イメージ戦略で、
彼らの目を欺くことはできない。

顧客と企業の関係には、本質的な変化が起こっているのだ。これは、
あなたも、あなたの会社も変わらなければならないことを示唆して
いるのだ。

【2】

顧客と企業の関係が変化した背景には、5つの要因がある。まず、
情報へのアクセスが増加したことだ。顧客は、無限の情報源を活用
し、企業や製品に関する情報にアクセスできるようになった。

第三者による商品テストの結果を伝えるコンシューマー・リポーツ
をはじめ、カスタマー・レビューを掲載しているアマゾン、売り手
の格付けを行うイーベイなどが、そのよい例だ。

これらの情報源を通じて、顧客は製品やサービスに関する情報を以
前よりはるかに多く得ている。たとえば乗用車を購入する際、車種
や特徴、価格を調べるのにインターネットを使う人は64%に達する。

また、顧客の選択肢が増加している。顧客は簡単に競合商品を見つ
ける。サーチエンジンや比較サイト、オンラインレビューを通し、
類似商品から、一番安く、質のよい商品を選んでいる。

たとえば、飛行機の格安チケットを手に入れたければ、エクスペデ
ィア、オービッツ、トラベロシティといったウエブサイトが有効だ。
旅の情報を手に入れるため、インターネットを利用する人は、レジ
ャー旅行客で63%、ビジネス旅行客では69%を上回っている。

ネットで安くチケットを入手できることを知った彼らは、高い航空
運賃をますます敬遠するようになった。おかげで航空会社は財政面
で苦境に陥っている。

【3】

さらに、取引が単純化したことが挙げられる。インターネットのお
かげで取引は単純化した。顧客は商品やサービスを、提供者との直
接取引で購入できる。オンラインで注文し、直送してもらえば、本
だろうと、家電製品だろうと家から一歩も出ずに入手できるのだ。

また、Eチケットを利用すれば、紙の航空券を手に入れなくてもす
む。取引が単純化すれば取引相手の乗り換えも簡単になる。インタ
ーネットは幅広く取引対象を探し、直接取引の環境を整えてくれる。

顧客同士のコミュニケーションが増加したことも顧客に力を与えた。
人々は、インターネットで情報を入手するだけでなく、情報発信し
たり交換したりできるようになった。

そのため、さまざまなコミュニティがウエブ上に出来上がった。た
とえば、イーオピニオンズ、プラネットフィードバックなど、病気
についてのオンラインコミュニティがそうだ。

おかげで患者が医薬品メーカーや薬品そのものを評価できるように
なった。医師もこうしたサイトを無視できなくなっている。口コミ
が、企業社会全体で大きな力を持ち始めているのだ。

【4】

さらに、顧客による防衛手段も増加している。顧客はテレマーケテ
ィングやスパムメール、ポップアップ広告などの押し付けがましい
メッセージに腹を立てている。ポップアップブロッカーを使う人は、
米国に2000万人いる。

また、電話による勧誘を拒否するサービスを利用する人は、5000万
人を超える。消費者はこのような方法で、家庭や暮らしに割り込ん
でくるマーケティングメッセージを制限できるようになったのだ。

従来型のマーケティングは効果がなくなったばかりか、怒りを招き
かねない「危うい戦略」と化しているのだ。

こうした傾向により、カスタマー・パワーはますます強まっている。
企業は、今後、この力に適切に対応しなければ、生き残ることすら
難しくなるはずだ。

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■■選書コメント  
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本書は「アドボカシー・マーケティング」という、新しいマーケテ
ィングの概念を提唱する本です。

アドボカシーとは「支持」とか「支援」という意味です。つまり、
企業が消費者と信頼関係を築いて、長期的に自社の売上を増やそう
ということです。

今や消費者は、企業の屋台骨を揺るがすほどの力を持っています。
より良いものが出れば、すぐに製品を乗り換えますし、強引な売り
込みにはそっぽを向きます。企業の評価は、瞬時に広まります。

そのような環境下では、嘘や隠し事はすぐに見抜かれます。だから、
企業は自社の利益に反することでも、顧客にとっての最善を徹底追
求して、信頼を得たほうがよいのです。

そこでは、これまでの常識に反するようなことも起きえます。たと
えば、競合他社の製品を勧めるような行為も起きうるのです。まさ
に、マーケティングに対する考え方が大きく変化しつつあるのです。

本書は、アドボカシー・マーケティングという、新しいマーケティ
ングの概念について解説した、はじめての本格的なビジネス書です。

これを実践するための企業の適正の見極め方や、顧客との信頼関係
の築き方を説明し、ツールを紹介し、実行するために必要なリーダ
ーシップや社内の部門間協力要件などを解説します。

マーケティングの専門家で、対象にしているのも中堅企業以上です。
ただし、この戦略は今後、企業が避けて通れないものになると思い
ますので、誰もが教養として知っておくべきです。

もちろん、マーケティング関係者や、経営者・経営幹部には、必読
書です。その他、すべてのビジネスパーソンが、お読みになること
をお勧めします。


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発行元:藤井事務所 責任者:藤井孝一 
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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