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2007/07/13
チェンジマネジメント

チェンジマネジメント

最近、さまざまな組織で変革の必要性が認識されている。つねに変
わり続けることが当然とされているのだ。たしかに、環境への適応
が不可欠であることに疑いの余地はない。
しかし、現在の変革はほんとうに組織の目標達成に寄与しているの
だろうか。それ以前に、組織は本当に変革できているのだろうか。


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組織に不可欠な「変革」を実行し、定着させるには?

【1】

最近、さまざまな組織で変革の必要性が認識されている。つねに変
わり続けることが当然とされているのだ。たしかに、環境への適応
が不可欠であることに疑いの余地はない。

しかし、現在の変革はほんとうに組織の目標達成に寄与しているの
だろうか。それ以前に、組織は本当に変革できているのだろうか。

実をいうと、変革を続けることにばかり気をとられるあまり、実際
は変革できていないことに気付いていない組織が多い。「変革」と
いう言葉に惑わされ、自分を見失っているのだ。

変革を意味あるものにするには、一度しっかりと変革を組織に定着
させ、そこから次の変革に移ることが不可欠だ。変革が中途半端だ
と、次に取るべき行動もわからなくなる。

【2】

仮に新しい戦略を立てても、実行段階でつまずくことが多い。時代
の流れを大きく捉えると「何をなすべきか」という戦略の時代から、
「どうやるべきか」というプランニングの時代に移りつつある。

さらに、変革は「いかに早く実現するか」というスピードの時代へ
移行しようとしている。だが、市場の変化が加速している今、その
変化に追いつくのは至難の業だ。

そこで、むしろ自らの立ち位置を明確にして「いかに勝負するか」
が問われている。これは、戦略やスピードに加え、変革を定着させ
る実行力、すなわち定着力が求められる時代であることを指す。

【3】

業務改革やシステム導入でも、組織のボーダレス化、大型の合併な
ど、企業活動の成否を分ける様々な活動でも、最終的に成果を生み
出すのは、あくまでも「人」だ。

安全対策についての研究が機械の故障を防止することから、人のミ
スを防止するため、しっかりした知識を身につけることを目指した
安全教育に主眼が置かれるようになった。

さらに、人間工学の影響を受けて、ヒューマンエラーも注目される
ようになってきた。ヒューマンエラーとは、安全教育を受け、必要
な知識を身につけていても起こしてしまう、うっかりミスのことだ。

どんなにマニュアル整備を徹底し、安全教育を行い、うっかりミス
を考慮した仕組みを作り上げても、ルールの逸脱や事故の発生がな
くなることはない。

最近は、本人は事故を起こす気などまったくなくても、意図的にル
ールを逸脱したり、安全を脅かす行動をとってしまう「不安全行動」
が問題視されるようになっている。

これは「人」についてより深く考え、対応する必要性が高まったこ
とを意味する。価値観の多様化、人材の流動化、成果主義による人
員の意識変化を踏まえた「人」に対する変革も重要なのだ。

【4】

人の創造性やモチベーション、メンタルヘルスに配慮したうえで明
確なルールを設定し、それを遵守できるように組織が支援していく
ことが、個々人に安心と安定を与え、変革を推進する力となる。

ところが「人」をテーマとしたとたん、多くの企業は「経営者のリ
ーダーシップ」や、企業文化といった精神論を持ち出す傾向がある。
また、変革の具体的な手法を疎かにする組織も少なくない。

重要なのは経営者の個人プレーではない。組織としての変革だ。経
営者に依存した変革は、スピードが上がらない。また、経営者のカ
リスマ性だけで変革すると指示待ち人間ばかり増える危険性がある。

組織は、特定の個人に依存するのではなく、全体にさまざまな施策
を行っていかなければならない。これにより、組織が大規模な場合
でも、変革を加速させることが可能になるのだ。

とはいえ、組織にどんな価値観を定着させるかを決めるのも、変革
を本格的に開始することができるのもあくまでも経営者だ。そこで、
大切なのが、コミュニケーションなのだ。

いずれにしろ、変革の根底にあるのは「人が変わるためには、自分
がその気にならねばならない」ということだ。変化を期待するので
なく、自分が変えていくこと、これが「変革」の本質なのだ。

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■■選書コメント  
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本書は、組織の発展に不可欠な「変革」をテーマにした最新の実務
書です。

著者は、外資系のコンサルティング会社で様々な企業の変革を手が
け、今では変革に特化したコンサルティングを行う方です。専門家
の視点から、変革の実行に不可欠なことを詳しく解説します。

「変革」は、組織を発展させるためにはもちろん、存続させるため
にも重要です。変革が遅れると、組織を根底からひっくり返すほど
の不祥事に繋がりかねないからです。

たとえば、企業、行政の組織など問わず、偽装、セクハラ、情報漏
洩など、連日、様々な不祥事が取りざたされています。これらの中
には、実はかつてなら大目に見られていたことも少なくありません。

その後、法律の整備や消費者意識の変化など、環境が激変したのに、
組織や内部の人間の意識がついていけないから不祥事になるのです。

こうした変化に追いつくために不可欠なのが、組織の変革です。そ
れを実現させるために、必要なことを詳しく、しかも分かり易く解
説してくれるのが本書です。

内容は、レベルが高く、図版や事例も多く盛り込んだ中身の濃い内
容です。それを200ページに満たないコンパクトな本に仕上げてあり、
あっという間に読み終えることができます。

組織論の基本から始め、単なる理論、理念の解説に終わらせず、具
体的な手法まで解説しています。変革を正しい方向に進める際の、
格好の手引き書になるはずです。

経営者、幹部社員、管理職の方はもちろん、リーダーシップを発揮
して、自ら変革の核になりたいと考える方なら、どのような立場に
あるビジネスパーソンにもお勧めします。

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■■耽読日記 Vol.14
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■ビジネス書をこよなく愛する藤井が、徒然に書きます。
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●できる人が読書家である確率○%

きちんとした統計ではありませんが、世の中で「できる」とされて
いる人が読書家である確率は、100%だと思います。

あくまでも個人的な経験からですが、世の中で成功者として知られ
ている人は、間違いなく読書家です。反対に、本を読んでいない人
に「できる」人はいないように思います。

成功したから読書家になったのか、読書家だから成功したのかわか
りません。でも、やはり後者のように思います。和洋を問わず成功
本の類も、成功の習慣として必ず読書を推奨しています。

もちろん、読書さえしていれば「必ず成功者できる」というわけで
はありませんが、読書さえせずに成功することは難しいのではない
でしょうか?

成功には、時間管理術が欠かせませんが、読書家は時間捻出の達人
とも言えます。ビジネスパーソンの活字離れが嘆かれていますが、
読まない理由の一位は「時間不足」です。

そんな中、読書時間が捻出できるということは、時間の使い方がう
まい証拠です。

成功者は暇なのではないか?というむきもあるかも知れませんが、
それは絶対違います。たとえば、ビルゲイツ氏は大変な読書家だそ
うですが、彼より忙しい人は、あまりいないと思います。

以前、ビジネス書の著者にインタビューして回ったことがあります。
その時、自宅や事務所にお邪魔しました。どなたも忙しい方ばかり
でしたが、書棚は本であふれていました。

実際に会った方で「ビジネス書は読まない」と言いきった方は一人
だけ、あの大前研一氏です。「くだらないから、最近は全く読まな
い」そうです。

ただし、本そのものはよく読むそうで、歴史書から生物学の本まで、
ジャンルにこだわらず読むそうです。

私も本に関しては、かなりの雑食です。ビジネス書に加えて歴史小
説や推理ものも好きです。ビジネス雑誌もたくさん読んでいます。

子ども向けの図鑑も、絵本も、マンガも、家にあるものは、暇さえ
あれば全部読んでしまいます。

要するに、文字なら何でも読むのです。チラシだろうが、調味料の
ラベルだろうが、目の前に活字があると読まずにいられないのです。
ここまでくると、病気かも知れませんが・・・

(つづく?)

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発行元:藤井事務所 責任者:藤井孝一 
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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