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2007/11/23
大前流心理経済学 貯めるな使え!

大前流心理経済学 貯めるな使え!

日本人が心理を動かせば、経済は変わる「心理経済学」を解説。
わが国は、繁栄するための打ち手に必要な「カネ、土地、人」をす
べて、すでに持っている。まずは「カネ」についてだ。実は、バブ
ル崩壊後も日本人の個人資産は増え続けている。
世界では高齢者になるほど金融資産は目減りしていくが、日本人の
場合は増え続け、死ぬ瞬間に最大になる。日本人は、平均3500万円
もの金融資産を残したまま死んでいくのだ。


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■大前研一/講談社
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■■選書サマリー  
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日本人が心理を動かせば、経済は変わる「心理経済学」を解説。

【1】

わが国は、繁栄するための打ち手に必要な「カネ、土地、人」をす
べて、すでに持っている。まずは「カネ」についてだ。実は、バブ
ル崩壊後も日本人の個人資産は増え続けている。

世界では高齢者になるほど金融資産は目減りしていくが、日本人の
場合は増え続け、死ぬ瞬間に最大になる。日本人は、平均3500万円
もの金融資産を残したまま死んでいくのだ。

ところが、それほど大きな金融資産を持ちながら、日本人の10人に
9人が老後に不安を抱えている。だから、個人資産は動かない。こ
うして、貯まりに貯まった個人金融資産は1500兆円にも達している。

この個人金融資産は、たとえるならば巨大な水ガメだ。この水ガメ
に貯まった水が流れ出せば、世界がこれまでに経験したことのない
ほどインパクトのある経済効果が生まれる。

この水ガメを揺さぶるキーワードは「心理」だ。日本人固有の不安
心理を取り除くことこそが、1500兆円の膨大な水が市場へ流れ出す
引き金になるのだ。

【2】

日本には、十分な「土地」もある。現在、土地は余って仕方がない
状態だし、これからも余るはずだ。バブル期に計画した10万坪規模
の開発は、あちこちで破綻している。

これまでは、日本人の土地の使い方がセコすぎたのだ。個人レベル
では、都心に勤め、通勤時間一時間以上の場所にウサギ小屋のよう
なマイホームを建て、退職してからも死ぬまでそこに住んでいる。

だが、リタイアしてからは、住居は大都心にこだわる必要はない。
環境が良くて土地の余っている、風光明媚な土地に庭付きの家を建
てて移住してしまえばいいのだ。

日本には、千葉県の房総や和歌山県の南紀、宮崎県など、世界の人
が見たら、ため息をついてうらやましがるような地域に、全国民が
移住できるほどの土地がいくらでも余っている。

このような事態が起こるのも、日本人固有の心理が原因だ。余って
いる土地は、日本が繁栄する武器であり、これから大きなビジネス
チャンスにもなり得るのだ。

【3】

日本は「人」にも恵まれている。日本の子どもは、世界トップクラ
スの知能を持っている。学習意欲も高く、中学受験のために10歳そ
こそで1日10時間以上の学習をこなしている。

この知能と学習意欲を、もし生涯持続することができたら、日本人
にかなう人種は、地球上にはいなくなるはずだ。しかし、この学習
意欲も、大学に入るまでで、それ以降はまったく学習しなくなる。

会社に入ると、さらにその傾向に拍車がかかる。これも日本人の集
団心理のなせるワザだ。その結果、集団心理に惑わされない一部の
人間だけが努力を続け、そういう人々にだけ富が集中する。

現在、日本の平均寿命は男が79歳、女が86歳と世界一だ。その中で、
実際に介護のやっかいになる人は、わずか7人に1人、75歳以上の
人だけで考えても、わずか29%しかいない。

それなのに、60歳で退職したら「もう老後だ」と考えている。それ
は、あまりにもったいない。世界一長生きする国民が、死の間際ま
で目いっぱい活動すれば、世界一活気のある国になるはずだ。

【4】

アメリカは、世界中から借金をしながら、豊かな暮らしを送ってい
る。ところが、日本はアメリカに貸すほどの金を持ちながら、しか
も繁栄の武器をすべて手にしながら、依然として衰退を続けている。

それは、すべて「日本人固有の心理」が原因だ。ひいては、そうし
た心理を正しく導くことができず、数十年にわたって国民をミスリ
ードしてきた政府の責任だ。だが、政府を責めていても始まらない。

ポイントは、日本人固有の心理を開放することだ。それこそが、景
気回復の最も効果的な方法であり、非効率かつ閉鎖的な社会システ
ムを変革し、生活者大国を築くために必要なことだ。

日本が立ち直るためには、今がラストチャンスだ。内向き後ろ向き
な日本人の心理さえ変化すれば、日本は生活者大国として再生し、
21世紀の世界をリードする存在になることも不可能ではないのだ。

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■■選書コメント  
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本書は、ご存知、大前研一氏の、日本経済への提言の書です。日本
が「生活大国」として蘇り、世界にも大きな影響を与えるほどの存
在になるための処方箋を解説しています。

日本経済は、世界史上例のない状況に陥っています。巨額な財政出
動と超低金利政策、量的緩和政策を続けても、全く効果がないとい
う、他の国が経験したことのない状況です。

世界が経験したことが無いのですから、他の国にお手本を求めても、
答えは見つかりません。日本人自身が見出す必要があります。本書
は、その答えを明らかにしています。

景気が「いざなぎ景気」を超え、戦後最長になったと言われます。
しかし、暮らしが豊かになったという実感はまるでありません。実
質的な所得が減り続けているのですから、当然です。

「この状況を打破するためには、1500兆円にものぼる個人の金融資
産を投資に回すことだ」というのが著者の主張です。そのためには、
不安を払拭する必要がありますが、その道筋も示してくれます。

ポイントは、私たちは打ち手に必要な条件をすべて持っている点、
そして、心理さえ切り替えることができれば大丈夫という点です。
これが著者の言う「心理経済学」です。

もちろん、本書の提言は、マクロにとどまるものではありません。
個人が、今後どのように資産運用や人生設計をしたらよいのかを、
具体的に考える際に必要な示唆も与えてくれます。

問題点をあげつらうだけで、具体的な対応策を一切提示しない、後
ろ向きな本が溢れていますが、本書はそうした書籍とは一線を画す
快著です。すべてのビジネスパーソンにお勧めです。

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■■耽読日記 Vol.31
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■ビジネス書をこよなく愛する藤井が、徒然に書きます。
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●読書の手順

読む前に、読書の手順について考えてみましょう。

「本を読むのだから、ただ頭から読んでいけばいいのだろう」と思
うかも知れません。おっしゃる通りですし、私も最初はそうでした。

しかし、読書をより有効な時間にするためには、読む際にいくつか
気を付けたいポイントがあります。それを、ここで紹介しましょう。

まず、読書の流れを理解しておきます。大きく分けると、読書は次
の3つの段階から成り立っています。
 ・読む準備をする
 ・読む
 ・活かす準備をする

読む準備は、書籍の理解を助け、読むべきポイントや目的を明らか
にするために行います。具体的には、
 ・読書の目的を明らかにする 
 ・全体像を把握する

の二つの段階があります。

続いて、実際に「読む」段階です。この過程では、頭の中は次のよ
うな順番に働いています。
 ・情報を集める
 ・理解する
 ・自分の言葉に置き換える
 ・自分の意見を持つ

最後に、読んだあとの話ですが、学んだことを活用します。そのた
めには、準備しながら読むことが大切です。たとえば、重要箇所を
記録すると言ったことも必要です

次回以降、それぞれの段階について、順を追って詳しく見ていきた
いと思います。

(つづく?)

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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