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2008/03/14
白い仮説 黒い仮説

白い仮説 黒い仮説

世の中、一体、何を信じていいのやら。現代の日本にはインチキやまやかし、詐欺話が横行している。新聞やテレビなどのニュースでも、毎日のように真偽の定かでない話題でにぎわっている。


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■今週の選書
■白い仮説 黒い仮説
■竹内 薫/日本実業出版社
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世の中、一体、何を信じていいのやら

【1】

現代の日本にはインチキやまやかし、詐欺話が横行している。新聞
やテレビなどのニュースでも、毎日のように真偽の定かでない話題
でにぎわっている。

いかにも科学的な論拠がありそうな話も、本当かどうかわからない
ことは多い。たとえば、マンモスが絶滅した理由や、南極と北極が
逆になる話などはその一例だ。

インターネットの情報にしても、玉石混交だ。一体、何を信じてい
いのやら、判断がつかないこともしばしばだ。世の中、ウソかマコ
トか、わからないことだらけだ。

ともすると、我々は「科学ニュースなど、自分には関係がない。詐
欺事件は他人事で、騙されやすい人だけが被害者になるのだ」と思
い込みがちだ。しかし、本当にそうだろうか?

【2】

世の中で起きていることがどれくらい本当でどれくらい嘘なのかが、
見抜けなければ「この会社に出資すれば儲かるよ」と言われて、イ
ンチキな技術を信じ、大損をすることもあるかもしれない。

身近な例では、多くの電気器具についているマイナスイオンに、科
学的な根拠がまるでないことを、どれくらいの人が知っているだろ
うか?

スーパーに並んでいる「水」にしても、ナチュラルミネラルウォー
ターと水道水が、法律的にどのような定義になっていて、科学的に
はどう違い、身体にどんな影響があるのだろう?

こういうことは、意外と知られていないのだ。我々はあまり吟味せ
ずに、イメージだけで商品を買っているのだ。だとしたら、罠にひ
っかかる可能性は十分にある。

【3】

それにしても、なぜ人は騙されるのだろう?それは、普段から我々
が「他人の真似をする」ことが多いからだ。人間は、もともと他人
の行動のまねをして社会生活を送っている。

子どもの頃は、お母さんの言葉を真似ることから始まり、思春期に
は好きなスターやギタリストの引き方を真似し、といった具合に、
人は、真似から始めて、いろいろなことを学ぶようにできている。

そもそも独創的な発想や行動と言っても、ゼロから生まれるわけで
はない。しかし、自分の口に入れるものや、肺に吸い込むものまで、
みんなの真似をして、調べずにいるのは危険だ。

自然科学の分野には「仮説」という概念がある。科学の理論も、最
初は「仮説」なのだ。それが実験や証明やコンピュータシミュレー
ションで「検証」され、徐々に「定説」になっていくのだ。

この、仮説をもとにした思考法は、日常生活のさまざまな場面に応
用できる。仮説は、仮の説明にすぎないからだ。闇雲に「正しい、
間違っている」と決め付ける前に、柔軟に仮説にしてみるべきだ。

【4】

どんな仮説も、白から黒の間にある。時間が経ち、検証が進むに連
れて、仮説は白のほうに近づくか、黒のほうに近づくかが、はっき
りしてくる。

「白い仮説」とは定説に限りなく近い仮説、「黒い仮説」とは限り
なく嘘に近い仮説だ。「グレー度」という言葉を使ってもよい。90%
グレーというのはほとんど黒、10%グレーなら白に近い仮説だ。

仮説のグレー度は、時代によって変化する。たとえば「冥王星は、
地球や土星の仲間だ」という仮説は、10年前は10%グレー度だった
が、今や90%になっている。

また、仮説のグレー度を決めるには、情報が不可欠だ。つねに複数
の情報をもとに自分でグレー度を判断しなければならない。

もちろん、科学者でもない限り、実験や数学で仮説を検証すること
はできない。しかし、情報を分析することで、少なくとも騙されな
いように生きることはできる。

日々、飛び込んでくるニュースや都市伝説も、常に複数の情報を元
に、仮説思考をすることだ。そうすれば、世の中の仮説が、白と黒
のどこに位置するかを、自分で判断することができるはずだ。

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■■選書コメント  
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本書は、世にはびこる通説から噂レベルの話までを科学的に説明さ
れた「白い仮説」と、科学的に説明できていない「黒い仮説」に分
類し、どこがおかしいのかを解説します。

マイナスイオン、血液型性格分類など、一般に信じられていること
の中にも「黒い仮説」がたくさん紛れ込んでいることがわかります。
もしかしたら、ショックを受けることになるかも知れません。

著者は、科学者で、『仮説力』『闘う物理学者』『99.9%は仮説』
など、数々の著書もある方です。中でも『99.9%は仮説』は、ベス
トセラーになりました。

その著者が、テレビの視聴率やギャンブル、ミネラルウォーター、
アロマなど、通説から噂話まで、身近な話題からその真偽を探っ
ていきます。

後半は、もう少し科学的な話、たとえば「マンモスの絶滅」から、
「ブラックホールの相対性」「宇宙の時間」など、純粋な科学の話
題に触れ、読者の知的好奇心をくすぐっていきます。

もともと、著者がレギュラー出演しているJ?WAVEの『JAM The
World』で取り上げたネタに、様々な情報を加えて一冊の本に仕立て
たものですから、どこから読んでも楽しめます。

科学者の書いた本というと「難しそう」と思われるかもしれません。
しかし、心配無用です。本書には、挿絵を除き、難解な図版も複雑
な数式も全く出てきません。

仮説思考を鍛えてビジネスを円滑に進めたい方、科学に関心があり、
たしなみ程度には理解しておきたい方、インチキ情報に騙されたく
ないと考える方など、ビジネスパーソンに幅広くお勧めします。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
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