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2019/11/22
イオンを創った女の仕事学校

イオンを創った女の仕事学校

トップの責任と仕事とは
 
経営に台本はない。特に、新しく事業を起こすことは、未知の世界への挑戦だ。何もかもが予測不可能だ。とはいえ、経営にも定石はある。小嶋千鶴子は、それを持っていた。定石を身につけるには、過去の出来事を知識化し、過去と現在の情報や資料を収集・分析し、直面する問題を参考にし、適応する能力が必要だ...


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■今週の選書
■イオンを創った女の仕事学校
■東海友和
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■■選書サマリー  
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トップの責任と仕事とは
 
【1】
 
経営に台本はない。特に、新しく事業を起こすことは、未知の世界
への挑戦だ。何もかもが予測不可能だ。とはいえ、経営にも定石は
ある。小嶋千鶴子は、それを持っていた。
 
定石を身につけるには、過去の出来事を知識化し、過去と現在の情
報や資料を収集・分析し、直面する問題を参考にし、適応する能力
が必要だ。
 
書物には、偉人や成功者の伝記や成功の秘訣があふれている。その
中には、いわゆる成功のエッセンスというか法則性に近い「定石」
を見つけることができる。
 
そして、決断するのに必要なのが「勇気」だ。知識や経験のない勇
気は、賭けであり「蛮勇」だ。トップには「蛮勇」でなく「賢勇」
とで言うべき賢い勇気が最終的には必要だ。
 
【2】
 
多様な人物を受け入れ、経営に活力と成果を生み出すことをダイバ
ーシティという。ここでは「異論」のことだ。異論を持つ者にも敬
意を払い、異論を傾聴し受け入れるということだ。
 
異論や聞きづらいことを聴くには、忍耐が必要だ。自分の存在を否
定されているような、屈辱感や恐怖感も伴うかもしれない。だが、
経営層には涵養すべき能力の一つであることに間違いない。
 
自己の個人の感情や満足・不満足というような判断基準ではなく、
その意見は「会社の役に立つか、立たないか」で判断しなければい
けない。
 
小嶋や弟・岡田卓也の両経営者には、感情を殺した「合理性」を感
じる。この基準なら、どんな人物も戦力にできる。だが、ほとんど
の人はその域に達せず、感情で議論して排除してしまう。
 
だから人がついていかないのだ。よく、経営のプロが意見を聞き入
れられず去っていくというニュースがあるが、それが、その経営者
の限界なのだ。
 
【3】
 
人は「自分は役に立っている」と本人が思えて、さらに他の人から
もそう見られており、評価されている時にこそよく働く。だが、こ
れにこだわりすぎると、他人の目を気にして、自己を無くす。
 
会社での失敗や左遷、人間関係の不具合によって「自分は役に立っ
ている」という自己認識が崩れる。そして、会社の一員としての連
帯感を無くし「自分は見捨てられた」と思うようになることがある。
 
こうなると承認欲求が満たされるのとは反対に「認めてもらえてい
ない」「理解してもらえない」など、自己否定が強くなる。その結
果、孤立感を強めることになる。
 
失敗者の処遇はとても重要だ。左遷、転籍、降格、減給など科罰的
な処遇をすると本人だけでなく、組織全体の「チャレンジの精神」
を失わせる。もちろん、本人も喪失感、絶望感に陥る。
 
会社には「いつも誰かが見ていてくれている」「頑張れば評価され
る」という安心感が必要だ。それがあるから人は働くことができる。
この「誰か」とは「トップ」や「人事部」「上司」にほかならない。
 
【4】
 
部下の不満は、様々な形で表面化する。まずは原因を探ることだ。
たとえば上司の些細な言動が、本人を傷つけていることがある。こ
れは、上司と部下の距離感が原因だ。若い部下に起こりやすい。
 
他方「重要な仕事、責任ある仕事をさせてもらえない」など、もう
少し高次元の不満が出てくることがある。このような不満は良い不
満だ。成長の証でもある。
 
根っからの不満分子もいる。いわゆる自己肥大型だ。「自分の不幸
は他者のせいだ」とする輩だ。さらに、単なる自己の私的な不満に
もかかわらず「正義」という皮をかぶって表れる不満もある。
 
私的な不満にもっともな理由をつけ、他人を貶めたり、公の不満に
すり替える厄介な人物もいる。いずれにせよ、上司は部下の心の動
き・行動をいち早く察知、識別して適切な処置を施すべきだ。
 
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■■選書コメント
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●今週の選書について
 
仕事を考える本です。小嶋千鶴子氏に学びます。彼女は岡田屋呉服
店という家業をジャスコ、さらにイオングループに発展させた功労
者であり、その手腕から人事・組織経営のレジェンドと呼ばれます。
 
そんな小嶋氏の仕事に関する教えを間近で見てきた愛弟子が、その
教えを再現します。ビジネスマンから経営者まで、生き方・働き方・
事業の指針として学びたいテーマが満載されています。
 
もともと、昨年発刊された『イオンを創った女』の実践版的位置づ
けです。前作の読者から寄せられた質問や悩みに、著者が小嶋氏の
メッセージと自らの解説を加えて答える仕掛けになっています。
 
本書は「人と組織を活かす経営」がテーマです。構成も「トップの
責任と仕事」「部下の育成と管理」「組織の本質」「人事管理から
戦略人事へ」「人材の発掘と自立人材の育成」などとなっています。
 
ただし、タイトルに「仕事の学校」とある通り、仕事全般を扱いま
す。結果「仕事とはなにか」「働くとはどういうことか」「どうす
ればよいか」まで考える内容になっています。
 
たとえば「仕事に終われ、夢の実現に着手できない」という悩みに
対しては「何かを得るには捨てなければならない。過去にこだわり、
小さな成功に満足していると成長も成果も得られない」と答えます。
 
このように、あらゆる立場の人の色々な悩みに広く答えます。実際、
前著を読んで悩みを寄せたのは、トップや幹部、働く女性はもちろ
ん、子育て中の方や高齢女性まで多岐にわたったそうです。
 
経営者や経営幹部、人事や企画の担当役員やマネジャー、働く女性
はもちろん、仕事に真剣に向き合いたいすべてのビジネスパーソン
にお薦めします
 
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2019

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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