無料版・バックナンバー
- ビジネス選書&サマリーのバックナンバーをご覧いただけます。

2025/09/19
チームが「まとまるリーダー」と「バラバラのリーダー」の習慣
-
チームがまとまるリーダーの習慣
若手リーダーも大企業の経営者もリーダーの抱える悩みは同じだ。「チームがまとまらない」「バラバラになりそう」「自信がない」などだ。理由は、リーダーになる方法やチームのまとめ方を学んだことがないからだ。チームをまとめるには何が必要かを知らないのだ。特に新任リーダーは、いきなりリーダーに任命され要領が分からない...
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今週の選書
■チームが「まとまるリーダー」と「バラバラのリーダー」の習慣
■林健太郎
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書サマリー
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
チームがまとまるリーダーの習慣
【1】
若手リーダーも大企業の経営者もリーダーの抱える悩みは同じだ。
「チームがまとまらない」「バラバラになりそう」「自信がない」
などだ。
理由は、リーダーになる方法やチームのまとめ方を学んだことがな
いからだ。チームをまとめるには何が必要かを知らないのだ。特に
新任リーダーは、いきなりリーダーに任命され要領が分からない。
上司や先輩に聞いても「自信を持てばいい」などの具体性のないア
ドバイスが返ってくる。彼らも学んでいないからだ。要するに全員
が自己流でやっているのだ。
世代特有の難しさもある。今現在、中間管理職をつとめる世代は、
昔かたぎの上司に育てられてきた。ところが時代は変わってしまっ
た。同じようにすれば「パワハラ」と言われかねないのだ。
【2】
かつての上司たちは、すでに定年あるいは役職定年で責任を逃れて
いる。あるいは偉くなって現場を離れ、若い部下を育てる機会がな
い。それでも昔ながらのマネジメントスタイルが生きている。
だが、現場は時代を常に反映せざるを得ない。部下たちは若く、情
報に敏感で、絶えず消費者ニーズと直接触れ合っている。そんな部
下たちと古株の板挟みになっているのが現代のリーダーだ。
自分がどう育てられたかに関わらず、新しいチームマネジメントを
学び、実践していくしかない。難しくて理不尽だと感じるかもしれ
ないが、視点を変えれば面白いとも言える。
上の世代は、すでに現場を変えることができない。下の世代は、ま
だ働き手として未完成だ。つまり、リーダーこそが組織の変化の鍵
を握る唯一の存在と言えるのだ。
チームはリーダー次第だ。部下のモチベーションやパフォーマンス
を上げることができ、その結果チームの業績が上がり、それを喜び
合うこともできる。これを味わうとやめられなくなるはずだ。
【3】
リーダーになったばかりの人が最初に悩むテーマは「部下に任せら
れない」問題だ。「頼りない」「制度が今ひとつ」などと理由をつ
けて、行き着く先は「自分がやった方が早い」となる。
ハイパフォーマーほど「なんで自分のようにできないのか」と嘆
く。部下が仕上げたものを見ては「これではダメだ。自分がやろ
う」と抱え込み「任せられない」と嘆くことを繰り返す。
こういう人はプレイヤーとしては優秀でも、リーダーとしては失格
だ。リーダーになった瞬間、仕事の正解は根本から変わるのだ。プ
レイヤーなら、与えられた仕事を早く正確に仕上げればいい。
だが、リーダーが求められるのは「チームの人数×成果」だ。規模
も予算も1人ではこなしきれない量だ。人に任せるという、以前と
は質の異なる仕事の能力を高めなければつとまらない。
【4】
この変化は、ビジネスパーソンにとって極めて大きなジョブチェン
ジだ。転職したと言ってもいいくらいだ。社会人デビューの次に直
面する重大な転換期だ。
それを知らずにリーダーになると、仕事の量が多すぎることに戸惑
い、自分の頑張りで何とかしようとしてしまう。部下が10人程度
なら何とかなるかもしれないが、さらに増えるとそうはいかない。
やがて必ず壁に当たり、評価が下がる。さらに規模の大きい部門長
や、経営メンバーといった重要なポジションに立つる日は来ないはずだ。
任せる力が高い人は、組織の成長を促進することができる。部下は
苦労するし、「大変だ」と思うかもしれない。だが、それを乗り越
えることで大きく成長していくことができる。
次第に、上司を先読みして、言わなくても動くようになる。これこ
そが成長している証だ。部下に任せることは、仕事を分担する以上
に部下の成長を促すことにつながるのだ。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756924018/tachiyomi-22
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■
■■コメント
■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
組織開発の本です。特に中小企業の生産性向上を目指し、組織化と
DX化の具体的な方法を教えてくれます。これらを通して企業の価
値向上を実現することができます。
人口減少を迎える日本では、一人当たり生産性の向上が喫緊の課題
です。中でも、中小企業の組織改革は不可欠です。その具体的な方
法がわかり易く解説されます。
著者は、中小企業の企業価値向上を実現してきたプロ経営者です。
そんな著者が、20年間の経験をもとに組織開発について理論と実
践の両面から解説してくれます。
はじめに中小企業の生産性が上がらない要因を解き明かします。
その上で解決方法を提示します。具体的には、組織化ができていな
いことであり、根底に危機意識の希薄さがあるとします。
続けて、組織化の具体的な進め方を提示していきます。具体的に
は、コミュニケーションの整備やチームのタスク管理をすることで
す。これによりチームや組織で動くことが可能になります。
単なる理論書でなく、実務家による実践の書になっています。正に
現場を置き去りにしない内容です。読んで実践すれば、業績が改善
し、企業価値が高まるはずです。
これらを通して、生き残る中小企業を増やすことでば、日本の経済
力の改善をすることも可能だと言います。正に国を挙げて取り組む
べき課題なのです。
中小・中堅企業やスタートアップの経営者はもちろん、大企業の管
理職など、現場でチームや組織を率いる責を担っているすべてのリ
ーダー層が読むべき一冊です。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756924018/tachiyomi-22
──────────────────────────────
◎バックナンバー→ http://www.bbook.jp/backnumber
◎ご意見、お問い合わせ、→ info@kfujii.com
◎登録、変更、解除→ http://www.bbook.jp/mag.html
──────────────────────────────
発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2025
──────────────────────────────









