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2012/12/14
ハーバード流宴会術
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宴会も、ハーバード流がスゴイ
世界最高峰の経営大学院、ハーバード・ビジネス・スクールの教育の目的はただひとつ、「世界に影響を与える、変革を起こせるリーダー」を育てることだ。そんな同校は、意外にも「パーティー・スクール」と呼ばれるほど、各種イベントやパーティーが多い。そして生徒の多くはパーティー、つまり宴会の達人たちだ...
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■今週の選書
■ハーバード流宴会術
■児玉教仁
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■■選書サマリー
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宴会も、ハーバード流がスゴイ
【1】
世界最高峰の経営大学院、ハーバード・ビジネス・スクールの教育
の目的はただひとつ、「世界に影響を与える、変革を起こせるリー
ダー」を育てることだ。
そんな同校は、意外にも「パーティー・スクール」と呼ばれるほど、
各種イベントやパーティーが多い。そして生徒の多くはパーティー、
つまり宴会の達人たちだ。
実は、同校ではパーティーは必要なのだ。授業はディスカッション
形式で行われる。そんな学びの方法を取るかぎり、生徒同士が互い
にとことん話し合える環境が不可欠なのだ。
「なんでも話し合える関係」の基礎となるのがクラスメート同士の
信頼関係だ。これを作り出すために、学校側も積極的に昼夜を問わ
ず、さまざまなイベントやパーティーを仕掛けてくる。
【2】
ハーバード・ビジネス・スクールの生徒たちは、学校で学ぶうちに、
自分たちの「宴会を仕切る力」が、劇的に進化しはじめていること
に気づく。考えてみれば、それは当然だ。
同校で学ぶリーダーシップ、そして戦略論、マーケティング、ファ
イナンス、交渉術、組織論、イノベーションなどの知識は、宴会の
仕切りに応用できるからだ。
宴会とは「ミニ・プロジェクト」と言える。ビジョンを立て、プラ
ンを策定し、集客をし、予算を確保し、実行のための手配を準備し、
さまざまなリスクを回避する。
そして、強いリーダーシップで不確定要素の多い本番を切り盛りす
る。これは、ビジネスのプロジェクトと同じだ。プロジェクトと同
じことを、短期間でやり切るのが宴会なのだ。
だから、極上の宴会を仕掛ける上で、世界最高峰のビジネススクー
ル、ハーバード・ビジネス・スクールの知識が役に立たないはずが
ないのだ。
【3】
宴会術を実践していけば、仕事で大切な4つのことが学べる。まず、
大きなビジョンを描き、それをプランに落とし込み、周りの人を巻
き込み、実行するリーダーシップだ。
次に、宴会や出し物を企画することで、ゼロベースから物事をつく
り出す「マーケティング力」と「イノベーション力」だ。
3つ目に、老若男女が集う「お酒の席」という不確定要素満載の実
行フェーズを、確実に乗り切るオペレーション力だ。
最後に「誠意」をベースに、どんな人とも胸襟を開いて対話ができ
るコミュニケーション力だ。中でも、このコミュニケーション力が
磨かれれば、プライベートな時間まで、がらりと変わる。
周囲から好意的に捉えられるだけでなく、多くの人と心を通わす深
い関係性が築けるようになる。さらに、恋人や友だちを得たりする
際にも、大きく寄与するはずだ。
【4】
1000回の「宴」があれば、1000個の「機会」が生まれる。しかし、
真の宴会の威力が発揮されたとき、それは人の運命を変えてしまう
力さえ生み出すのだ。
人は、急激な心理的広がりを感じたとき、巨大な感動を得るものだ。
それは、宴会でも同じだ。ストレスや疲れがたまる日常生活の中で、
縮こまっていた心をバーンと広げ、心を動かす、それが宴会なのだ。
大きな感動を得ている心理状態だから、運命も動く。宴会での劇的
な出会いや、気心の知れた人たちの新たな一面の発見が、参加者の
運命を大きく変えることが多々あるのだ。
「ハーバード流宴会術」が目指す宴会、それは参会者同士が「新し
い信頼関係を築く」運命の場だ。そこでは、あらゆる経営学の理論
と、ビジネスの実践の叡智を応用するべきだ。
利用可能なあらゆるソースを活用することで、参加者同士が信頼関
係を築く環境を作り出し、「宴会幹事」という名の「真のリーダー」
になることを目指してほしいのだ。
★本書の詳細、お買い求めは、
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■■選書コメント
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ハーバードの学びを宴会に活かす本です。ハーバード流と言えば、
「仕事術」「人脈術」「勉強術」など、すでに色々あります。でも、
「宴会術」は前代未聞と思います。
はじめは、正直「バカバカしい」と思いました。そもそも「宴会の
本は、ビジネス書か」と悩みました。でも、読んでみたら面白く、
ビジネスの学びも詰め込まれていました。
特に、マネジメントについて学ぶことができます。考えてみれば「宴
会」も一つのプロジェクトですから、その成功術のエッセンスは、
そのまま、プロジェクトマネジメントに使えるのです。
本書は、タイトル通り、職場の飲み会や接待、合コン、外国人との
パーティなど、ビジネスパーソンが避けて通れない宴会の仕掛け方、
仕切り方を教えます。
冒頭の基礎編では、宴会の考え方や勘所、幹事の心得などを学びま
す。あとは、実践編で、宴会で抑えるべきポイントや留意点、落と
し穴などが具体的に学べます。
宴会は難易度の高いプロジェクトです。特に職場をあげての宴会は、
様々な年齢層や役職、正社員、派遣社員などステイタスもバラバラ
です。そんな中で、参加者全員を満足させるのは至難の業です。
その分、乗り越えれば、間違いなく「できる」という評価を周囲か
ら得られます。つまり、宴会幹事は、仕事力養成の場であり、実践
の場であり、お披露目の場でもあるのです。
宴会や飲み会が苦手な人や、この際、挑戦してみたいと考える人、
など、若手社員からベテラン社員まで、すべてのビジネスパーソン
にお勧めします。
★本書の詳細、お買い求めは、
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2012
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