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2019/02/01
「聞く力」こそが最強の武器である

「聞く力」こそが最強の武器である

最強の武器は「聞く力」

人生に必要不可欠なスキルは「聞く力」だ。これこそが人生を生き抜く最強の武器だ。なぜなら、人間関係の問題のほとんどが、自分が理解・共感してもらえないことから起きているからだ。相手に対し、どれだけロジカルに言葉を尽くして語ったとしても、相手を理解しようという思いや共感がなければ、人は動いてくれないものなのだ...


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■今週の選書
■「聞く力」こそが最強の武器である
■國武大紀
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■■選書サマリー  
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最強の武器は「聞く力」

【1】

人生に必要不可欠なスキルは「聞く力」だ。これこそが人生を生き
抜く最強の武器だ。なぜなら、人間関係の問題のほとんどが、自分
が理解・共感してもらえないことから起きているからだ。

相手に対し、どれだけロジカルに言葉を尽くして語ったとしても、
相手を理解しようという思いや共感がなければ、人は動いてくれな
いものなのだ。

「聞く力」があれば、人間関係の悩みのほとんどは解決する。「人
に向き合い、相手の話をきちんと聞く」スキルがあるだけで、人間
関係はもちろん、仕事も人生もうまくいく。

人は一人で生きていけない。上司、部下、取引先、家族など、活動
のすべては人との関わりの中にある。そこで信頼関係が築けなけれ
ば、人に動いてもらうことも、協力してもらうこともできないのだ。

【2】

「聞く力」とは「相手を理解する力」だ。ひとつは「相手の話の内
容を理解する」ことだ。もうひとつは「相手の気持ち、感情を理解
する」ことだ。

さらに、相手をより深く理解するには、相手の話を聞く際、自分の
解釈を加えず、ありのまま話を聞くことだ。途中で口を挟まないよ
うにするべきだ。

そして、言葉以外のメッセージ、すなわち「非言語メッセージ」に
意識を向けて聞くことだ。そうすれば、相手の気持ちもわかるよう
になるはずだ。

具体的には「相手の顔の表情はどうか?」「声のトーンは明るいか、
暗いのか?」「身体の姿勢はどうか?」「緊張していそうか?」などだ。
それらをさりげなく、自然に観察するのだ。

相手の話の内容と感情を理解しながら聞くことができるようになる
と、相手は深いレベルで「自分が理解された」と感じる。これが本
当の「聞く」だ。話だけでなく、気持ちも聞いてあげるのだ。

【3】

気の利いたことを話さなくても、聞き方が上手ければ会話上手に思
われる。反対に、聞き方を間違えると反感を買う。だからこそ、会
話の苦手な人は、まず「どう聞くか」に意識を向けるべきなのだ。

最も使える効果的な聞き方が「うなずき」と「相槌」だ。「うなず
き」は、頭を上下に動かす動作だ。この時、相手が話すペースに合
わせて相手の目を見ながらうなずく。

また、相手の感情が強くなった時に大きくうなずいてあげることだ。
そうすると、さらに相手は聞いてもらった感が高まる。言葉ではな
く、感情を共有し合うことができるはずだ。

「相槌」は、短いフレーズで呼応することだ。「うん、うん」「そ
うだね」「なるほど」などだ。相手の感情にフォーカスし、声のト
ーンを合わせて呼応する。好奇心を持って相手に関わると効果的だ。

「うなずき」と「相槌」を意識するだけで、ずいぶんと会話上手に
なるはずだ。聞き方に慣れてくれば、相手の好感度も上がり、相手
との関係も深まってくるはずだ。

【4】

話の内容を真剣に聞けば相手は喜ぶが、気持ちまで聞いてあげれば、
相手は「落ち着く」「安心する」「受け入れられた」「本当に理解
された」と感じるものだ。

つまり、互いに心と心が通じ合ったような親近感を強く感じるよう
になるのだ。これを心理学用語で「ラポール」という。フランス語
で「架け橋」という意味で、心と心がつながる状態のことだ。

聞き上手は、この2つのポイントを押さえることで、ラポールをさ
らに深めることができる。聞き上手は、天性の才能かのように言わ
れてきたが、コツさえ押さえれば誰でも聞き上手になれる。

聞き上手になれれば、人から慕われる。聞いてもらった人は、自分
を受け入れてもらったと感じる。話だけでなく気持ちまで聞いてあ
げれば、さらにつながりが深まり信頼関係も築きやすくなるはずだ。

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■■選書コメント
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●今週の選書について

コミュニケーションの技術です。元外交官のエグゼクティブコーチ
が教えます。と言うと、話し方や伝え方など、アウトプットのテク
ニックを連想しそうです。

しかし、本書が教えるのは「聞く」スキルです。これが身につけば、
仕事も、人間関係も上手くいくと著者は言います。なぜなら、人間
関係は、理解・共感されないことから起きているからです。

それだけ、人は人の話を聞けてないのです。じっくり聞いているつ
もりでも、ついコメントしたり、アドバイスをしたりしています。
すると、相手は聞いてもらえた感じがしないのです。

本書は「聞く」スキルに特化して解説します。これが、仕事や人間
関係を変える最強の武器だからです 。正しく「聞く」ことで、人に
好かれ、信頼関係を築くことができるようになります

具体的には「聞く力」の効用を説いた後、目的別に「聞く力」を解
説します。たとえば、人に好かれ信頼関係を築く、会話・雑談が弾
む、相手から情報・本音を引き出すなどです。

ユニークなのは、自分の心の声にも「聞く力」を用いる点です。自
分の内面を知ることで、頭を整理したり、モチベーションアップし
たりすることができそうです。

人間関係の達人は、間違いなく「聞く力」の達人です。「聞く力」こ
そが、仕事を変え、人生を変えます。といっても、聞くことは簡
単ではありません。その秘訣が本書には書いてあります。

人に好かれたい、良好な関係を作りたい、相手から情報を引き出し
たい、会話や雑談を弾ませたいなど、仕事・人生を変える武器とし
て聞く技術を身につけたいビジネスパーソンにおすすめします。

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2019
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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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