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2019/03/15
頭の中の貧乏神を追い出す方法

頭の中の貧乏神を追い出す方法

お金が貯まらないのは、脳に「貧乏神」が取り憑き、行動を操っているからだ。科学的に説明すると、脳にはネガティブなお金のクセがあり、無意識に偏った行動を取るため貧乏になっていくのだ。クセとは、たとえば「衝動買いをする」「お金の管理をサボる」などだ。こうしたクセがあると、無意識のうちにダラダラと出費を垂れ流す。本人は貯めているつもりでも、なかなか貯まらない...

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■今週の選書
■頭の中の貧乏神を追い出す方法
■菅原道仁
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■■選書サマリー　　
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頭の中の貧乏神を追い出す方法

【１】

お金が貯まらないのは、脳に「貧乏神」が取り憑き、行動を操って
いるからだ。科学的に説明すると、脳にはネガティブなお金のクセ
があり、無意識に偏った行動を取るため貧乏になっていくのだ。

クセとは、たとえば「衝動買いをする」「お金の管理をサボる」な
どだ。こうしたクセがあると、無意識のうちにダラダラと出費を垂
れ流す。本人は貯めているつもりでも、なかなか貯まらない。

誰もが「ビンボー脳」の持ち主だ。人間の脳は、放っておくと浪費
するようにできているのだ。どんな億万長者でも、頭蓋骨の中には
「ビンボー脳」があるのだ。

もちろん、お金を貯める方法もある。お金持ちの脳は、ベースはビ
ンボー脳だが、そこに「楽しみながらお金を貯める・増やす・稼ぐ」
という新たなクセが上書きされている。

こうしたクセを持つ人は、無意識のうちにお金が増える行動をとる
ため、どんどん豊かになっていく。このように、自然とお金が増え
るクセを持つ脳のことを、ここでは「リッチ脳」と呼ぶ。

【２】

お金持ちになるには、浪費を防ぐことだ。収入が少なくても、支出
を減らしてお金を残せれば、手元のお金は確実に増えていく。これ
が苦もなくできるのが、お金の神様が住むリッチ脳の持ち主だ。

「浪費」をさせるのは、頭の中の貧乏神だ。この貧乏神を抑え込む
ことができれば、貧乏・隠れビンボーから脱出できるだけではなく、
お金持ちへの道を歩み始めることになる。

重要なのが「メタ認知」だ。頭の中の貧乏神を見張っている、特別
な監視役だ。自分の言動を見ている、もう一人の自分のことだ。用
いる際は「視点を自分の上に引き上げる」イメージをすることだ。

【３】

予定外のモノやコトにお金を使いそうになったら、次のいずれかの
アクションを取ることだ。まず、買いたくなったら、その商品を携
帯で写真に撮る。

次に、視点をドローンのように自分の上に引き上げ、意識的にメタ
認知をオンにする。すると、貧乏神に操られそうになっている自分
の姿を見つけることができるはずだ。

さらに、貧乏神から操縦桿を奪い返し、数分でいいから自分をレジ
のそばから遠ざける。なぜなら、メタ認知がオンになるには数秒で
十分だが、自分の意志を確認するのに、もう少し時間がいるからだ。

「意志」を司る「前頭前野」で理性的に考えて、その結果「買って
もいいな」と思えたものなら、買って後悔することは少なくなる。
消費を防げるのだ。

また、レジに向かう前に欲しい商品を３点けなす。「買いたい」と
いう気分になっている時は、無意識のうちに買うべき理由を探しが
ちだ。そうなると、ビンボー脳は自分に都合のよい思考をしがちだ。

だが、たとえ気に入った商品でも、無理やりけなしてみることだ。
すると「欲しい」という激しい欲求が、みるみるうちにしぼんでい
くことに気づくはずだ。

【４】

これらのテクニックを行う余裕が持てない時もある。それは「タイ
ムセール」の瞬間などだ。心の中で「このタイミングを逃すと、損
をするもしれない」という「損失回避の法則」が働くからだ。

こんなときは「ピンクの象」を思い浮かべることだ。思い浮かべて
いる間は、セールのことを忘れるはずだ。意識的に何かをイメージ
する時、脳は他のことを考えられないのだ。

ピンクの象をイメージする間は、頭の中の貧乏神から自由になって
いる。この瞬間にメタ認知をオンにする。そして、冷静な判断を取
り戻す。これは臨床心理学で「思考停止法」というテクニックだ。

店で何かをオーダーする時は「私は」で始める。場の空気を読んで、
他人の顔色を窺うとムダづかいする。「私は」で始めれば、他人に
合わせそうになっている自分に気づく。自分を客観視できるのだ。

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■■選書コメント
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お金の使い方を改善する本です。脳のしくみから、お金に関する行
動を考えます。脳は、放っておくと浪費します。これは、誰の脳に
も共通しています。お金持ちの脳も例外ではありません。

ただ、彼らは脳を上手にコントロールして、浪費癖を追い出してい
ます。これができれば、無理なく自然にお金が貯まるようになりま
す。本書は、その方法を教えます。

著者は、脳のクセを知り尽くした脳神経外科医です。脳科学の見地
から、浪費や消費の悪癖を解説し、どうすればお金が貯まるリッチ
な脳になるのかを教えてくれます。

★

お金にまつわる不安や悩みを持つ人は少なくありません。反省して、
倹約や貯蓄を試みても、なかなかうまくいきません。高収入な人も、
大金を手にした人も「浪費グセ」がある限り、お金は貯まりません。

まずは「浪費グセ」の改善が必要です。しかし、これは努力や心構
えではどうにもなりません。脳そのものが、浪費したい習性を持っ
ているからです。

また、使わせる側は、消費者の財布の紐を開かせようと、脳の特性
や心理状態を巧みに突いて来ます。彼らからお金を守るには、使う
側も知識武装することです。本書は、それを可能にします。

すなわち「貧乏脳」を「リッチ脳」に変える方法です。手順を踏ん
で、わかりやすく教えてくれます。小さな心構えで、浪費が止まり、
無理なくお金が増えていくようになります。

「気づいたらお金がない」「あるだけお金を使ってしまう」「貯金
ができない」など、お金の悩みをかかえる人、お金に不安を感じる
すべての人におすすめします。

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